オミクロン株への懸念広がるも、好業績を記録…「フィリピン株式」注目銘柄

12月13日週「フィリピン株式」レポート

オミクロン株への懸念広がるも、好業績を記録…「フィリピン株式」注目銘柄
写真:PIXTA

オミクロン株への警戒から先行き不透明感が増している世界の株式市場。そのなかでフィリピンでは、建設・開発ニーズが顕著であり、プロジェクトにかかわる企業が注目されています。一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングのエグゼクティブディレクターである家村均氏によるレポートです。

再生可能エネルギー分野で有力視されるIPO銘柄

 

シンガポールの大手政府系ファンド「GIC」が、フィリピンでの再生可能エネルギー事業将来性に着眼し、「AC ENERGY (ACEN)社」の子会社「AC ENERGY and Infrastructure Corp」に93.3億ペソの出資を行いました。そして同じくクリーンエネルギー会社「Solar Philippines Nueva Ecija Corp. (SPNEC)」が12月17日新規株式公開(IPO)を実施します。

 

「SPNEC」は、Nueva Ecija州のBarangay Las Piñas, Sinasajan,Peñarandaに500MWの太陽光発電所を建設しています。この場所は、日射量が多く、土地も十分に確保されているため、太陽光発電に適した環境と言われています。プロジェクトは段階的に進められ、2022年までに当初225MWの開発と運転開始を予定しています。プロジェクトサイトからフィリピン国営電力会社「National Grid Corporation of the Philippines」のCabanatuan変電所まで、約10kmの送電線を敷設します。当社は、第1フェーズの試運転後さらに275MWの発電所を建設する予定です。

 

公募価格は1株あたり1.00ペソですが、計画されている2つの太陽光発電所が完成すれば、1株あたり最大2.36ペソの高い評価が見込まれています。フェーズ1Aは2022年半ば、フェーズ1Bは2022年後半の試運転開始を目指しています。したがって、2022年までに大きなアップサイドの可能性があると見られています。一方、現在まだ稼働中の発電所がないということから、大きなボラティリティーが予想されますので、そこは注意が必要です。

 

そのほかの近々のIPOですが、PSEが「フィガロ・コーヒー・グループ(FCG)」の1.77BペソのIPOを承認し、年末12月31日上場予定です。また、住宅開発会社「Haus Talk, Inc.」の新規株式公開(IPO)も承認され、2022年最初のIPOになる予定です。地元証券取引所に上場する最初の企業となります。

 

オミクロン変異株やハイパーインフレ、FRBのテーパリング加速予想など、世界の株式市場が調整局面に入っているように見えますが、特にオミクロン変異株については、まだまだ不透明要因が多いので、情報をしっかり注視して行きたいところです。

 

 

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※当記事は、情報提供を目的として、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングが作成したものです。特定の株式の売買を推奨・勧誘するものではありません。
※当記事に基づいて取られた投資行動の結果については、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティング、幻冬舎グループは責任を負いません。
※当記事の比較するターゲット株価は、過去あるいは業界のバリュエーション、ディスカウントキャッシュフローなどを組み合わせてABキャピタル証券のプロアナリストが算出した株価を参考にしています。

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