(※写真はイメージです/PIXTA)

健康寿命を伸ばし、寝たきりの期間を短くするためには、リハビリによって身体機能を維持することが重要です。とはいえ、身体機能の低下に伴い、動くこと自体が億劫になってしまう人や、リハビリが辛くて継続できない人、そもそもリハビリに通うことへの抵抗感が強い人もいるでしょう。リハビリ専門デイサービス「リタポンテ」を運営する筆者らが、リハビリを効果的に受けるためのコツを紹介します。

リハビリを続けるには「モチベーション」が大事

ここで、皆さんに質問です。リハビリは、何のためにするのだと思いますか?

 

歩けるようになるため? 不自由なく身体を動かせるようになるため?

 

確かに、リハビリを行うときには、歩けるようになることや、不自由なく身体を動かせるようになることを目指します。

 

ただ、リハビリを受ける人にとっては、それが本来の目的ではないはずです。歩くことや不自由なく身体を動かすことはあくまでも手段であって、その先には本当の目的があります。

 

買い物に行く。あるいは、友だちとどこかに出かける。そうした目的を果たすために、人は歩くのです。

 

リハビリに臨む際にも、歩くこと、身体のどこかを動かすことなどや、リハビリそれ自体を目的にするのはおすすめしません。生活の中で自分が何をしたいかを頭に思い浮かべながら、リハビリに取り組むほうがよいでしょう。

 

何かしたいことがあれば、人は身体を動かそうとします。そうして身体を動かしている限り、活動量が保たれ、部分的な機能の回復ばかりでなく、全身の機能の維持・向上も図ることができます。

「目的のないリハビリ」は続かなくて当然

日常の中で身体をきちんと使えるようにするのが、リハビリの最大の役割です。

 

たとえば、「人の手を借りずに、自分でトイレに行きたい」という目的を叶えるためには、必ずしも完全な形で歩けるようになる必要はありません。

 

その人が自宅のトイレを利用するためにはどんな動きが求められるのかを考え、その動きを再現して何度も繰り返すようにします。

 

そうすることで、活動量を低下させずに、本来の身体機能を保つことができ、日常生活の維持にもつながりやすくなるのです。

 

なかには、生活の中で何かをすることを目指すのではなく、身体機能を段階的に向上させることをモチベーションにして、リハビリを続ける人もいます。

 

特に男性は、目標を設定してそれをクリアし、また次の目標に向かっていくことにやりがいを感じる人が少なくありません。

 

いずれにしても、リハビリを続けていくうえでは、その先の自分の姿をイメージできるかどうかが重要です。

 

 

なんとなく通所をしていると、リハビリがただ終わりのない作業のように感じられて、途端にやめたくなってしまいます。

 

半年後、友だちと一緒に食事に出かける。1ヵ月後に、今取り組んでいる動作ができるようになっている。そんな目的、目標があるから、きついときがあっても、リハビリを頑張れるのです。

 

 

神戸 利文

リタポンテ 代表取締役

 

上村 理絵

リタポンテ 執行役員兼事業部長、理学療法士

 

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上村 理絵

アスコム

青信号で道を渡り切れず、怖くて買い物にも行けない。 トイレに間に合わず、オムツを重ね履きしている。 長期間の寝たきり生活を送り、家族に迷惑をかけているのが申し訳ない…。 間違った介護と医療で、急激に身体が弱っ…

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