12月も中旬。受験生をもつ親であれば心ここにあらず、といった季節ですが、一方で「今の給与で子どもを大学に通わせることはできるのだろうか」と思い詰める人もいるでしょう。大学進学にかかる費用はどれほどなのか、みていきます。
年収540万円の会社員…子の大学進学、4年で1,000万円の「無理筋」 (※写真はイメージです/PIXTA)

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子ども1人大学に4年間を通うなら、仕送り込みで1,000万円の出費

大学入学共通テストまで約1ヵ月。受験生をもつ親であれば、より落ち着かない時期ではないでしょうか。また受験生でない親でも将来を想像して、あれこれ考えてこんでしまうかもしれません。

 

――自分の給与で子どもを大学に通わせられるだろうか……

 

日本政策金融公庫『教育負担の実態調査』(2020年3月発表)によると、四大入学のためには、まず入学費用として80万円程度の費用が必要になります。

 

【大学「入学」費用】

短大 63.3万円

(私立短大 66.9万円)

大学 82.8万円

(国立大学 71.4万円、私立大学文系 86.6万円、私立大学理系84.5万円)

 

出所:日本政策金融公庫『教育負担の実態調査』(2020年3月発表)より

※入学費用=受験費用+学校納付金+入学しなかった学校への納付金

 

また在学中は平均、年150万円ほどの学費がかかります。

 

【大学「在学」費用】

短大 138.1万円

(私立短大 147.8万円)

大学 151.9万円

(国立大学 107.0万円、私立大学文系 157.6万円、私立大学理系184.3万円)

出所:日本政策金融公庫『教育負担の実態調査』(2020年3月発表)より

 

さらに自宅から通うことができないのであれば、下宿をすることになりますが、そのために、まず1人暮らしを始めるための費用として、平均40万円ほど。そして月8.5万円、年間100万円ほどの仕送りを行っています。

 

【自宅外通学を始めるための費用】

平均 39.1万円

25万円未満 34.8%

25万~50万円未満 29.6%

50万~75万円未満 25.4%

75万~100万円未満 2.2%

100万円以上 8.0%

 

【自宅外通学者への年間仕送り額】

■平均102.3万円(月額8.5万円)

0万円 7.9%

0万~50万円 14.1%

50万~100万円未満 32.0%

100万~150万円未満 29.5%

150万~200万円未満 10.3%

200万円以上 6.2%

 

出所:日本政策金融公庫『教育負担の実態調査』(2020年3月発表)より

 

このようにみていくと、自宅外から通学する場合、国立大学の場合、4年間で約900万円、私立文系で約1,150万円、私立理系で約1,200万円の出費を見込んでいく必要があることになります。