(写真はイメージです/PIXTA)

代々受け継がれている田舎の土地。収益性が低いことも多く、いざ相続が発生した時、どうすべきか悩むところです。田舎の土地の相続について、リーガル・フェイスの細井勇樹氏が解説します。

相続した田舎の土地を手放す方法

ここからは手放すような状況になった際の処分方法をご紹介いたします。

 

お隣の土地の所有者へ贈与する

 

よくある事例として、お隣の土地の所有者に贈与することが挙げられます。隣地の所有者であればその土地を有効活用しやすいでしょうから、贈与に快く応じてくださるかもしれません。

 

その際、登記費用や贈与税など税金等、まとまった費用がかかる点は考慮しておくとよいでしょう。

 

自治体や法人へ寄付する

 

他にも自治体や法人へ寄付することも可能です。自治体へ寄付する場合は、事業目的等で利用したい企業があるかもしれません。

 

公益法人等は一般企業よりもその可能性が高いといえるのではないでしょうか。また最近では相続登記義務化に関する改正法に対応して、相続した土地の国庫帰属制度が創設されました。

 

一定の条件を満たした土地(建物や建物付きの土地は不可)であれば、10年分の管理費用等を納付することで土地の所有権を国庫に帰属させることができます。

 

法の施行日はまだ先ですが(2023年度中に施行予定)、今後処分するにあたって選択肢の一つになるでしょう。

 

個人に売却する

 

不動産会社に仲介を依頼し、個人に売却する方法があります。需要が少ない地域だと買主が見つかるまで時間がかかりますが、タイミングが上手く合えば高く売れるかもしれません。

 

不動産会社へ売却する

 

不動産会社へ直接売却する方法もあります。個人に売却する場合に比べると、売却期間が短くて済むのですが、価格が低くなってしまうことが多いと思われます。

 

現地の不動産会社や田舎の不動産取引に特化した不動産会社、空き家バンクなどの地方公共団体が提供しているサービスを活用してみてはいかがでしょうか。

まとめ

田舎の不動産を相続するかどうかで迷われている方は、相続したあとにかかる費用や手間、手放すときの方法などよく検討してから決めることをおすすめします。

 

また、2024年度までに相続登記の義務化に関する改正法も施行されますので、すでに相続した田舎の不動産でお困りの際には専門家に相談するようにしましょう。

 

 

細井 勇樹

司法書士法人リーガル・フェイス

 

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本記事はリーガル・フェイスの士業コラムを転載したものです。

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