導入進む「企業型確定拠出年金」…掛け金は企業が拠出?給与から引かれる?4つの制度設計

導入進む「企業型確定拠出年金」…掛け金は企業が拠出?給与から引かれる?4つの制度設計
(※写真はイメージです/PIXTA)

導入する企業が増えている企業型確定拠出年金ですが、あまり詳しく知らない…という方も多いのではないでしょうか。掛金は、だれがどうやって拠出しているのか? 「4タイプ」の拠出設計について、企業年金コンサルタントの細川知宏氏が詳しく解説します。

混合タイプと似ているが…「基本給は減らずに」拠出

④マッチング拠出の概要

 

マッチング拠出とは、企業が負担する事業主掛金に加え、従業員が給与から任意の掛金を拠出する方式です。[図表4]

 

[図表4]マッチング拠出

 

一見、混合タイプと似ているように見えますが、混合タイプのように給与の一部を手当に移行して基本給を減らすわけではありません。給与は従来どおり全額支給されますが、その支給された給与のなかから、希望する従業員のみが、確定拠出年金の掛金を、追加で負担することができるのです。標準タイプ+従業員の個人拠出というイメージです。

 

例えば、標準タイプにより、会社が月1万円の掛金を拠出をしているとき、「月1万円では老後の生活資金には足りない」と考えた従業員が、支給された給与のなかから1万円を追加で拠出できるというわけです。

 

この1万円を、例えば、個人の銀行口座で積み立て預金をしたり、通常の証券口座で金融商品に投資したりすることもできますが、企業型確定拠出年金には税制上の優遇措置がいくつもあります。そこで、有利な企業型確定拠出年金で運用したいという人のために、この制度が設けられました。

 

ただし、マッチング拠出により従業員が拠出できる金額は、会社が拠出する事業主掛金の範囲内に限られます。また事業主掛金と従業員が拠出する掛金をあわせて、上限は月5万5000円です。

 

 

細川知宏

企業年金コンサルタント

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