
「歯科矯正治療を受けたいが、はたして大人になってから満足な結果を得られるのだろうか?」…矯正治療を考える人の多くが、この点に疑問を抱いているのではないでしょうか。確かに成長過程にある子どもと違い、すぐに結果は現れません。しかし、成長過程の考慮が不要な分、綿密な計画を立てられるというメリットもあります。治療の費用感を含め、現役歯科医師が解説します。
基本、保険診療適用外だが…費用感はどの程度?
インビザラインに限らず、歯科矯正は基本的には保険診療の適用外となるため、治療にはそれなりのお金が必要です。矯正治療を始めたいと思う人の多くが気になるのは、やはり「治療費」でしょう。図表1は調査をもとに割り出した矯正治療にかかる平均費用です。

2013年4月18日「よい歯の日」矯正歯科治療患者意識調査、Align Technology, Inc.2010 “Straight Talk about Crooked Teeth” をもとに作成
患者さんの希望や口腔内の状態、矯正方法や支払いのプランなどによって異なりますが、平均すると100万円前後かかっていることが分かります。金額だけを聞くと「歯並びを整えるだけなのにそんなに費用がかかるのか……」と思うかもしれません。
図表2は、都内に住む20~60代の女性500人に美容にかける費用についてアンケートをした結果です。
費用は調査をもとに導き出された平均的な数字ですが、歯列矯正にかかる費用はそれほど高くないということが分かっていただけるはずです。
ちなみに、私のもとにはインビザラインをするか、ワイヤー矯正をするかで迷い、相談に来る人が時々います。どうやら、ワイヤー矯正のほうが安いと思われているようですが、実はそこまで差はありません。症状によって差はありますが、インビザライン治療にかかる平均費用は80~100万円ほどで、ワイヤー矯正にかかる平均費用は60~100万円ほどです。
そうはいっても、「やっぱり歯にそんなにお金をかけるのは……」と、躊躇する人もいるかもしれません。すぐに効果が見えないものに対して高額な費用を出すのは、確かに勇気がいることです。
しかし、歯並びが整うと見た目が変わるのはもちろん、その歯を毎日鏡で見る自分の気持ちが変わります。また、噛み合わせのバランスが整うことで、全身のバランスが整います。顎関節症の人は症状が軽減し、頭痛や肩こりが楽になることもあります。これにより集中力が上がるケースもあるのです。
歯が整うということがその後の人生にどれだけ影響してくるかを考えると、歯だからこそ、お金をかけるべきだと思うのです。
三嶋 一平
医療法人むらつ歯科クリニック勤務医
【勉強会/相談会情報】
※【少人数制勉強会】30代・40代から始める不動産を活用した資産形成勉強会
※ 【対話型セミナー/複数日】会社員必見!副収入を得るために何をすべきか?