当たり前だけど気づかない…ドラックストアが「道行く人に商品を買わせる」言われてみれば結構すごい方法

当たり前だけど気づかない…ドラックストアが「道行く人に商品を買わせる」言われてみれば結構すごい方法
(※写真はイメージです/PIXTA)

「そういえばトイレットペーパーを切らしていたな。買って帰るか」……街を歩いているとき、ふと思い立ったことはありますか。もしかしたら、看板の“不思議なパワー”に引き寄せられたのかもしれません。本記事では、看板製作会社「有限会社オチスタジオ」の代表・越智一治氏が、看板に秘められたマーケティング戦略について解説していきます。

やったらめったら書いてある「病院の看板」の残念さ

■余計なコピーは入れない

 

コピー制作で伝えることは3つです。まずは「何屋なのか」を伝え、「何ができるのか」を伝え、「お客さんにどう行動してほしいのか」を踏まえて、Actionを促します。

 

私の会社を例にすると、「オチスタジオ」では何屋か分かりませんので、看板屋であることを伝えます。看板ではあいまいですので、具体的な業務内容を伝えます。そのうえで、連絡先や地図などを入れて、問い合わせや来店に結び付けます。

 

言い換えれば、それ以外のことは特に書く必要がなく、書かないほうがいい場合もあります。なぜかというと、看板に詰め込む情報量が多くなるほど、視認性が悪くなるからです。看板のスペースは限られていますので、それほど重要ではない情報を入れると、その分だけほかのコピーを小さくしなければなりません。全体的に文字が小さくなり、情報を読み取るのに時間がかかりそうだと思われると、見てもらえなくなる可能性も高くなります。

 

例えば、病院や歯科医院の看板では、医療法人○会△内科クリニックといった医療法人の名前が入っているものがあります[図2]。

 

[図2]情報量が多い看板、少ない看板

 

看板を見る患者側から見ると、医療法人名の部分はあってもなくてもいい情報といえるため、そういう情報は入れないほうがよいと考えられます。そのスペースがあるなら、病院や歯科医院であることを強調するコピーを大きくしたり、営業時間や定休日などの基礎情報や、「インプラント」など治療内容が分かるコピーを目立たせたりするほうが集客や認知度向上の効果は大きくなります。

 

注意点として、病院や歯科医院などは医療法により広告可能事項が限定されています。記載できる情報は、医師や歯科医師の名前、病院などの名称、診療科目、診療日と診療時間、電話番号などに制限されています。

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※本連載は、越智一治氏の著書『看板マーケティング戦略』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

看板マーケティング戦略

看板マーケティング戦略

越智 一治

幻冬舎メディアコンサルティング

ピーター・ドラッカーは、マーケティングの理想は「販売を不要にすること」であると言いました。 つまり、営業マンが売り込みに走り回らなくても、商品やサービスが「自ずから売れるようにすること」が究極のマーケティングだ…

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