(写真はイメージです/PIXTA)

生命保険で相続対策を行うメリットや注意点について、税理士法人・都心綜合会計事務所の税理士・天野清一氏が解説していきます。

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    しかし…「非課税制度が使えない」のはどんな場合?

    そして最後のメリットは「③生命保険は『争族』がなく、相続しやすい」ということです。

     

    遺言書で誰が相続するか指定していない財産の相続は、親族同士で争いになることがあります。これに対し生命保険金であれば、亡くなった人が生前に決めた受取人に直接支払われるため、争いになることはほとんど考えられません。

     

    財産を遺したい特定のご家族に対し、優先的に財産を遺すための準備にもなります。

     

    さて、相続対策としては良いことづくしのような生命保険ですが、注意点もございます。

     

    1つ目は、生命保険金が相続財産とみなされるための条件をきちんと満たしているかどうかです。

     

    生命保険金が相続財産とみなされるためには、「保険料を負担している人」が亡くなった場合に限られます。つまり、夫婦のうち妻が亡くなった場合、保険料を負担していたのが夫で保険金を受け取るのも夫であるとすると、保険金は相続財産とはみなされないということです。

     

    「保険料を支払った人」というのがポイントですので、十分注意をしてください。

     

    もう1つは、生命保険金の非課税制度は「相続人」が相続した場合に限られるということです。

     

    たとえば相続放棄をした人や、そもそも相続人ではない人が受け取る生命保険金には非課税制度は使えません。

     

    生命保険を活用した相続対策はメリットが多いのですが、扱いを間違えるとあまり意味のないものとなってしまいます。

     

    活用する時は、必ず専門家に相談しましょう。

     

     

    ■動画でわかる「生命保険は相続税対策はもちろん争続防止や納税資金にも効果あり」

     

     

    天野 清一

    税理士法人・都心綜合会計事務所

     

     

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