首都圏新築マンションの動向-発売戸数は2019年の水準を回復、エリア別では供給・価格動向に相違 (写真はイメージです/PIXTA)

本連載は、ニッセイ基礎研究所が2021年11月9日に公開したレポートを転載したものです。

5. 当面は供給調整により価格上昇が続く見込みか

マンションの販売は、これまでの実績から見ると、住宅取得控除の期日直前の12月と、転勤・転居の多い3月の売行きが良く、下期に減速することはあまりない。2021年通年の供給見込みも、長谷工総合研究所によると約3.5万戸(前年比+28.5%、2019年比12.0%)と良好に推移する見込みである。

 

さて、新築マンションの今後の価格見通しであるが、これまで新築マンションの価格の大きな下落は、バブル崩壊のあった1990年から1995年ごろなど限られた期間でしか起こっておらず、今後も大きな価格下落は考えにくい。

 

現状、一部のエリアでは価格が高すぎて需要が減少し、販売計画が遅れていると思われるマンションも出てきている。しかし、そうした場合でも、マンションがあるエリアでの新築マンションは、マンション販売業者が供給量を減らして価格を維持していく可能性が高い。

 

従って、全体的な傾向としては、首都圏新築マンションの価格は、当面は引き続き緩やかに価格上昇が続き、高い水準が維持されていくと思われる。まずは、マンション需要が一旦落ち着くと予想される2022年4月以降の動向に注目したい。

 

 

渡邊 布味子

ニッセイ基礎研究所

 

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ニッセイ基礎研究所 金融研究部准主任研究員

2000年東海銀行(現三菱UFJ銀行)入行2006年。総合不動産会社に入社。2018年5月より現職

・不動産鑑定士
・宅地建物取引士
・不動産証券化協会認定マスター
・日本証券アナリスト協会検定会員

著者紹介

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