(※写真はイメージです/PIXTA)

重大な合併症につながることのある糖尿病。症状を抑えるためには、早期治療・早期発見が重要です。めじろ内科クリニックの久野伸夫先生が「糖尿病」の症状や治療法について解説します。

糖尿病の治療は

HbA1cを7%未満に維持することを治療目標に置きます。この目標値を達成していれば糖尿病三大合併症は進行しません。合併症なく天寿を全うしてもらうのが目標です。

 

まず、治療の基本となる食事療法と運動療法を行います。食事療法では、体格に応じた適正な食事量の維持と節酒で、運動療法では摂取したエネルギーの消費で血糖値の改善を期待します。運動にはインスリンの作用を高める効果もあります。また、糖尿病の治療方法は、1型と2型で治療方法が異なります。

 

1型糖尿病の治療方法

1型糖尿病に関しては、インスリンが全く膵臓で作られない状態ですので、注射でインスリンを補う治療になります。毎食時と寝る前の計4回、インスリンの注射を自分で行います。

 

2型糖尿病の治療方法

2型糖尿病では、飲み過ぎ食べ過ぎ・太り過ぎ運動不足が発症原因なので、生活習慣をできるだけ改善してもらい、食事・運動療法で不十分な場合に薬で治療します。

 

栄養分の貯蔵庫である肝臓からの糖分の放出を抑える薬、腎臓から糖分をおしっこで排泄する薬、インスリンの効きをよくする薬、腸で摂取した糖分の吸収を遅らせる薬、膵臓を刺激してインスリンを出させる薬などが使われます。

 

それでも血糖値が高い場合はインスリンを1日1~4回の範囲で注射します。また注射剤としてはGLP-1受容体作動薬という、食事摂取に反応して膵臓からインスリンを出させて食後の血糖を下げる薬もあります。毎日1回か週1回注射します。最近ではこの種の薬の内服薬も開発されています。

糖尿病は早期発見・早期治療が重要。心当たりがある方は病院に相談を

糖尿病は高血糖により大小の血管を傷害する病気です。脳梗塞、心筋梗塞そして糖尿病三大合併症で不自由な状態にならないよう、早期発見・早期治療が重要です。

 

健診や人間ドックを定期的に受け、異常があれば放っておかずにすぐに受診するようにしてください。また、のどの渇き、頻尿等が続くようなら一度受診して検査を受けてみてください。

 

 

久野 伸夫

院長

めじろ内科クリニック

 

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※本記事は、最先端の「自分磨き」を提供するウェルネスメディア『KARADAs』から転載したものです。