エリートの代名詞、「商社マン」。知名度に伴った給与をもらっているのでしょうか? 本記事では「5大商社」の平均年収について見ていきましょう。
「5大商社」の平均年収…エリートサラリーマン、驚愕の給与額 (※写真はイメージです/PIXTA)

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就職希望ランキングの常連「総合商社」は日本特有の業態

就職希望ランキングでも上位にランキングすることが多い「商社」。なかでも総合商社は、いわゆる一流企業のイメージが強いのではないでしょうか。

 

身近なものから石油などの天然資源、さらには宇宙開発まで、あらゆる事業を手掛けている総合商社は、実は日本特有の業態で、海外でも「Sogo Shosha」と呼ばれているとか。

 

企業によって比重はそれぞれですが、総合商社のなかで資源分野が収益に占める割合は高くなっています。莫大な利益をもたらす一方、資源価格が大きく下落するとその損失も巨大であり、想像も付かないほどの数字がニュースで踊るときも珍しくありません。

 

そのようなリスクを内容しているため、最近は非資源分野に注力したり、AIやIoTなどの新規分野での収益化を目指したりと、新しい動きを見せています。

 

ちなみ投資の世界では、あのウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハサウェイが、5大総合商社(伊藤忠商事、三菱商事、三井物産、住友商事、丸紅)に約5%ずつ出資したことでも注目されました。

商社含む「卸売り業」の平均給与は?

企業同士を結び付けるパイプ役である商社は、業種としては卸売業に分類されます。厚生労働省『令和2年賃金構造基本統計調査』で産業別*の給与を見ていくと、男性では「金融業、保険業」が最も高く、「教育・学習支援」「学術研究・ 専門・技術 サービス業」「情報通信業」と続き、「卸売業」全体では、給与が高いというわけではありません。

 

*日本標準産業分類に基づく16大産業[鉱業・採石業・砂利採取業、建設業、製造業、電気・ガス・熱供給・水道業、情報通信業、運輸業・郵便業、卸売業・小売業、金融業・保険業、不動産業・物品賃貸業、学術研究,専門・技術サービス業、宿泊業,・飲食サービス業、生活関連サービス業・娯楽業(その他の生活関連サービス業のうち家事サービス業を除く)、教育・学習支援業、医療・福祉、複合サービ ス事業及びサービス業(他に分類されないもの)]

 

細かく見ていきます。卸売業全体における「大卒男性の推定年収」は681万1,000円。年齢別に見ていくと、年収のピークは「50~54歳」913万2,500円です。さらに総合商社が分類される「各種商品卸売業」に絞って見ていきます。大卒男性の推定年収は1,201万8,000円と大台を突破。年齢別に見ていくと、30代後半で年収1,000万円を超え、50代後半で1,601万7,000円に達します(関連記事『【年齢別】大卒男性「総合商社」の推定年収』)。