「おひとりさまの在宅死」は「孤独死」とは違うものと知ろう。【在宅医が見た医療の現場】 (※画像はイメージです/PIXTA)

終末医療の選択は、これまでの人生の経験と価値観の結果、選ばれたものです。ともに介護し、ケアの日常を見ている当事者のご家族の中でも意見の相違が生まれます。※本連載は中村明澄著『「在宅死」という選択』(大和書房)より一部を抜粋し、再編集した原稿です。

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家族が心配して病院や施設に入れてしまう

■大切なのは周囲の理解

 

おひとり暮らしでも最期まで過ごせるようなサービスは整っていますから「おひとりさまだから、こうした方がいい」というものはありません。十分にある選択肢の中から、自分の価値観に照らし合わせて、「自分らしい」過ごし方を選ぶことができます。

 

ですが、せっかく、おひとり暮らしで、自宅で最期まで過ごすことを決めても、ご家族やまわりの方々の理解が得られないと、その希望を叶えることがむずかしいことがあります。ご家族がどうしても心配で「無理でしょう」と判断してしまうために、ご本人の意に反して、病院や施設に入ることになってしまうこともあるのです。

 

ご本人が「ひとりがいい」と言うなら、ご家族としては「もうあれこれ口を出さずに支えよう」と腹をくくるのも、ひとつの立派な決断だと思います。

 

おひとりさまの在宅死を叶えるためには、その事実をもっと多くの人に知ってもらうことが、いちばんの近道なのではないかと思っています。

 

■ 家族の理解がカギ

 

現在、年間100名以上のお看取りをしていますが、実際は、完全なひとり暮らしでそのまま最期をご自宅で看取った方は、まだおふたりしかいらっしゃいません。

 

在宅医療を紹介した『なんとめでたいご臨終』(小学館)という本の著者でもある日本在宅ホスピス協会会長の小笠原文雄先生は、おひとりさまを何十人も看取られているそうですが、私が関わったおひとりさまは、最終的には、ご家族が一時的に同居されてご自宅で最期まで過ごされるか、離れて暮らしているご家族の希望で最期は病院か施設に入ることが多い現状があります。

 

おひとりさまがご自宅で療養生活を送ることは、ご本人のご希望があり、小さな不自由を許容できれば、十分に可能です。ですが、おひとりさまが最期まで自宅で過ごすことを叶えるには、ご本人のご希望について、ご家族の理解を得ることが鍵となります。

 

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在宅医療専門医
家庭医療専門医
緩和医療認定医

2000年東京女子医科大学卒業。国立病院機構東京医療センター総合内科、筑波大学附属病院総合診療科を経て、2012年8月より千葉市の在宅医療を担う向日葵ホームクリニックを継承。2017年11月より千葉県八千代市に移転し「向日葵クリニック」として新規開業。訪問看護ステーション「向日葵ナースステーション」、緩和ケアの専門施設「メディカルホームKuKuRu」を併設。緩和ケア・終末期医療に力をいれ、年間100人以上の患者の方の看取りに携わっている。病院、特別支援学校、高齢者の福祉施設などで、ミュージカルの上演をしているNPO法人キャトル・リーフも理事長として運営。著書に『「在宅死」という選択 納得できる最期のために』(大和書房)がある。

著者紹介

連載「在宅死」という選択で自分らしい生き方と逝き方を探る

「在宅死」という選択~納得できる最期のために

「在宅死」という選択~納得できる最期のために

中村 明澄

大和書房

コロナ禍を経て、人と人とのつながり方や死生観について、あらためて考えを巡らせている方も多いでしょう。 実際、病院では面会がほとんどできないため、自宅療養を希望する人が増えているという。 本書は、在宅医が終末期の…

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