写真:PIXTA

コロナ禍による行動制限も徐々に緩和され、明るい兆しが見えてきた「フィリピン」。そのようななか大幅な増益を見込む企業が市場を牽引。世界の株式市場が調整局面に入っているなか、上昇基調にあります。本記事では、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングのエグゼクティブディレクターである家村均氏が、大幅な増益を見込む注目の企業について解説していきます。

コロナ禍からの回復で大幅な増益を予測

 

ロックダウン解除で行動規制緩和…120%超の増益を見込むインフラ企業

「Metro Pacific Investment (MPI)」の主要事業は、交通インフラの建設・運営、特に有料道路の運営からの収益が主要な収益源になります。同社は2021年に128.5%、2022年に21.2%の増益予想を発表しています。

 

2020年はロックダウン措置の中、地域間移動が大きく制限されたことにより、有料道路は大幅な減収減益に見舞われたわけですが、2021年はこの行動規制が徐々に緩和されてきて、同社の収益も回復してきています。

自動車販売回復で、2021~2022年に25%超えの増益

「GTキャピタル(GTCAP)」は、2021年に99.5%アップ、2022年に31.7%アップとなっています。同社は10大財閥の一角で、フィリピンのトップ3銀行の一角「Metropolitan Bank and Trust (MBT)」やオリックスと提携するリース事業、AXAと提携する保険事業などの金融事業、野村不動産や三越伊勢丹とのジョイントベンチャーなども行っている大手不動産ディベロッパーフェデラルランド、そしてトヨタとの提携による自動車製造・販売事業を展開しています。トヨタはフィリピンでは圧倒的なシェアを持っています。

 

2020年に大きく落ち込んだ自動車販売が2021年には回復してきました。傘下の銀行「MBT」も2021年に26.7%、2022年に26.9%の増益予想です。「MBT」のほか「BDO」「BPI」大手三行の貸し出しは、経済の再開に連動して回復してきているのと、インフレ・金利先高基調の中で、利ざや(スプレッド)の上昇が期待されています。

まとめ

以上、今回はコロナで大きく落ち込んだ収益が、大幅に回復しつつある業界、セクター、あるいは企業を見てきました。実態経済は、まだ完全回復とまでは行きませんが、フィリピンの株式市場は、コロナ後の経済再開を見据えた展開になってきていて、フィリピン株価総合指数も7000台を回復し、例年クリスマス商戦など、一年で一番経済が盛り上がる年末に向けて、ABキャピタルのアナリストは7500を伺う展開を予想しています。

 

 

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※当記事は、情報提供を目的として、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングが作成したものです。特定の株式の売買を推奨・勧誘するものではありません。
※当記事に基づいて取られた投資行動の結果については、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティング、幻冬舎グループは責任を負いません。
※当記事の比較するターゲット株価は、過去あるいは業界のバリュエーション、ディスカウントキャッシュフローなどを組み合わせてABキャピタル証券のプロアナリストが算出した株価を参考にしています。

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