介護療養型医療施設:療養病床と認知症疾患療養病棟
療養病床と老人性認知症疾患療養病棟の2種類があります。療養病床は病状が落ち着いているが、それでも専門的な治療が長期的に必要な人のための長期療養施設です。
一方、老人性認知症疾患療養病棟では、認知症の人に療養上の管理、看護、機能訓練その他の医療サービスが提供されます。介護療養型医療施設は、2023年度末で廃止される予定です。
●介護医療院との違い
介護療養型医療施設は、元々、「医療療養病床」と「介護療養病床」が医療法に基づいて設置されたものです。病院、診療所の病床のうち、主として長期にわたり療養を必要とする患者を入院させるものです。介護保険法では、後者の「介護療養病床」を「介護療養型医療施設」と呼んでいます。
介護医療院は、今後、増加が見込まれる慢性期の医療、介護ニーズへの対応のために新設されました。「日常的な医学管理が必要な重度要介護者の受入れ」や「看取り・ターミナルケア」等の機能と、「生活施設」としての機能を兼ね備えた、新たな介護保険施設となります。運営主体は、医療法人以外にも社会福祉法人や地方公共団体などが開設しています。
介護療養型医療施設を廃止し、今後は介護医療院がその役割を担いながら、医療と介護を併せ持ったニーズに応えていこうというものです。
利用者負担や居住費、食費のしくみは介護老人保健施設と同じです。
※ 本文中の補足給付及び利用者負担等の額については、書籍刊行時点のものであり、2021年4月の介護給付費改定に伴い変更されていますのでご注意ください。
福岡 浩
介護業務運営・業務改善コンサルタント
元介護サービス情報の公表制度主任調査員
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