日々発表される統計や調査の結果を読み解けば、経済、健康、教育など、さまざまな一面がみえてきます。今回は厚生労働省『令和元年度無医地区等及び無歯科医地区等調査』などから、過疎地域における医療体制に焦点をあててみましょう。

ICT、無医地区問題を解決へと導くか?

過疎地における医療体制の構築が、人口減が進行する地方の重要テーマになっていますが、前述のとおり、対策により、無医地区数は減少傾向にあります。

 

また昨今の情報化の推進により、無医地区問題は解決に向けて大きく前進しています。

 

総務省『令和2年 情報通信白書』では、高齢化により増加する医療ニーズに加え、医師の不足、地域的な偏在が課題になっているなか、ICTを活用し、へき地診療所等の医師が専門医等から適切な助言・指導等を受けられる環境整備が重要としています。また新型コロナウイルス感染症の世界的流行下では、患者や医療従事者の感染リスクをICTによって低減させる施策が求められるといいます。

 

現状、ICTを活用した代表例として紹介されているのがオンライン診療。厚生労働省は2018年『オンライン診療の適切な実施に関する指針』を発出し、平成30年度診療報酬改定において「オンライン診療料」等が創設されました。

 

また医療機関の働き方改革として、厚生労働省では『Tele-ICU体制整備促進事業』において、夜間休日等に遠隔から助言を行ったり、複数のICUを中心のICUでモニタリング、患者を集約し、集中治療を専門とする医師による適切な助言等を行ったりなどの取組が進められています。

 

今後5Gの普及で、4K8Kのような大容量・高精細映像やバイタルデータがリアルタイムで送受信可能となれば、遠隔にいる医師は患者の状態をより詳しく確認できるようになり、適切な診療や指導につながると期待されています。

 

現在、5Gのサービスエリアは都市部に限られていますが、全国をカバーするようになれば、日本全国で高水準の医療体制・サービスが確保され、患者や医療従事者双方の負担軽減につながるでしょう。

 

 

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