遺族は大激怒したが…「アインシュタインの脳」を勝手に解剖した男 (※画像はイメージです/PIXTA)

アルベルト・アインシュタインといえば、相対性理論で知られる、世界的に有名な天才科学者です。アインシュタインが、科学の分野に与えた影響は測り知れないでしょう。そのアインシュタインが死亡した際、彼の脳を解剖した外科医がいます。天才の脳は、一般人とどう違うのでしょうか。また、解剖された脳はどうなったのか、解剖したのは誰なのか、これから見ていきましょう。

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アインシュタインとは

アインシュタインは1879年にドイツで生まれ、物質が光を吸収し電子を放出する現象を発見して、ノーベル賞を受賞しました。科学、医学、哲学など、あらゆる分野に優れ、単に科学者という枠にあてはまらない、マルチな才能を見せました。しかし、アインシュタインが提唱した理論が、のちに原子爆弾の開発につながったことから、その後平和活動に身を捧げます。

 

アインシュタインは、1949年に日本で初めてノーベル賞を受賞した、湯川秀樹博士とも親交がありました。初めて湯川博士と会った際、日本に投下された原爆と水爆について、アインシュタインは湯川博士に抱き着き、涙を流して謝罪したというエピソードが伝わっています。アインシュタインは1955年、腹部大動脈瘤破裂のために、76歳で亡くなりました。

アインシュタインの脳を解剖した男

アインシュタインの遺体は、遺言により火葬されましたが、火葬の前に解剖されています。解剖したのは、アメリカ・ニュージャージー州のプリンストン病院に勤務する、トマス・ハーベイ医師でした。

 

遺族は、アインシュタインの遺体解剖に同意していましたが、頭部の解剖については拒否していました。しかし、アインシュタインの遺体を目の前にしたハーベイは、どうしても彼の脳を解剖したくなったのです。天才の脳はどうなっているのか、一般人の脳とどう違うのか。興味のある人は多いでしょう。ハーベイもその1人でした。しかも彼は、天才の脳を解剖することが、可能な立場にいるのです。

 

ハーベイはどうするべきか、迷ったことでしょう。そして、ハーベイは遺族の許可なしに、アインシュタインの脳を解剖してしまいます。その結果、まずわかったのは、アインシュタインの脳は1230グラムで、一般人の脳よりやや軽いということでした。それまで、天才の脳は一般人より重いと考えられていたのですが、アインシュタインの脳はそうではありませんでした。

 

その後、ハーベイはアインシュタインの脳を自分の研究室に持ち帰り、ホルマリン漬けにしたということです。その後、アインシュタインの脳をあらゆる角度から撮影し、約240個のブロックに分割しました。

脳の解剖を公表

ハーベイは、アインシュタインの脳を持っていることを公言したため、新聞にも掲載されることになります。これを見た、アインシュタインの遺族は激怒しましたが、双方の話し合いの結果、どういうわけかハーベイは、アインシュタインの脳を譲り受けることになったのです。

 

どのような話し合いが行われたのかは不明ですが、アインシュタインの長男で物理学者の、ハンス・アルベルト・アインシュタインが、ハーベイを支持したことがわかっています。おそらく、長男のハンスが支持したことによって、遺族も納得したのではないかと推測されます。

 

その後、ブロックごとに切り分けられた、アインシュタインの脳を携えたハーベイは、アメリカ各地を転々とします。その間、世界中の神経病理の専門家35人に、脳のブロックを送ったため、アインシュタインの脳は分散されてしまい、全容がわからなくなってしまいました。

アインシュタインの脳の特徴

アインシュタインの脳は、音声や言語に関する領域が小さく、数値や空間処理を司る領域が大きいことがわかっています。アインシュタインは少年時代から、時間と空間が変化するのではないか、という発想を持っていたと言われています。おそらく、空間処理に関する領域が大きいので、そのような発想を持つことができたのでしょう。

 

また、アインシュタインの脳には、グリアと呼ばれる細胞が異常なほど多いことがわかっています。脳細胞の8割を占めるグリアは当時、ニューロンと呼ばれる通常の脳細胞の、隙間を埋めるだけの物質と考えられていました。しかし、近年の研究の結果、グリアには神経細胞を制御する、重要な役割があることがわかってきました。アインシュタインの脳には、このグリアが桁違いに多いので、もしかするとこれが、彼を天才たらしめた要因なのかもしれません。

アインシュタインの脳のその後

アインシュタインの脳のブロックのうち、大部分は行方がわからないままです。しかし、最近になって46個のブロックが、フィラデルフィアのムッター博物館に、収蔵されていることがわかりました。そして、2013年にはこの脳の一部が、博物館の常設展示室で展示されていたことも、判明しています。

 

つまり、アインシュタインの脳のブロックは一時期、多くの人の目に触れる状況にあったのです。このように、天才科学者・アインシュタインの脳は、ハーベイに解剖されたことにより、数奇な運命をたどることになります。

 

2018年に放送された、NHKスペシャル『アインシュタイン:天才脳の行方と秘密』という番組で、脳の行方の全容を解明する試みがなされました。同番組では、新たにわかった情報をもとに、日本、アメリカ、カナダ、アルゼンチンなど世界各地を取材し、研究者たちの協力を得て、アインシュタインの脳の3DCG化に成功しました。さらに、アインシュタインが相対性理論を生み出した、20代の頃の脳の再現にも成功し、天才科学者の脳の秘密に迫っています。
 

 

 

 

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1955年宮崎県生まれ。明治学院大学文学部英文学科卒業。システムエンジニア歴25年。フリーライター歴15年。初期の頃は雑誌など紙媒体を中心に、現在はWeb記事を中心に執筆。執筆記事数は7000本を超える。
サブカルチャー、ムック本などのほか、時事ニュースやコラム記事の執筆もある。歴史が好きで、幕末史に独自の見解を持つ。大正時代、昭和初期の歴史にも興味があり、誰も書かなかった近代史を書きたいとの構想がある。
著書:
鹿児島あるある(TOブックス)
勝手に現代風にアレンジしたことわざ辞典(三交社)

著者紹介

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