日々発表される統計や調査の結果を読み解けば、経済、健康、教育など、さまざまな一面がみえてきます。今回、焦点をあてるのは「北海道の最新の公示地価」。どれくらいの地価なのか、これからマイホームを夢見る会社員には気になるところ。注目地点の地価を見ていきましょう。
北海道の地価ランキング…上昇率で存在感を示す「札幌」以外の町 ※画像はイメージです/PIXTA

道都・札幌が地価ランキングを独占

北海道の2021年最新の公示地価を見ていくと、地価公示価格平均値は23万1000円 /坪で、全国では18位。コロナ禍で全国的に地価が下落傾向にありましたが、北海道では前年比1.23%の上昇と、福岡県に次いで2番目に高い上昇率を記録しました。

 

そのようななか、2021年、北海道県で最も地価が高かったのが、「札幌市中央区北4条西4丁目」。「札幌」駅南口前、高層ビルが建ち並ぶ商業地でした。2020年の国勢調査(速報)によると、札幌市の人口は197万5065人。北海道の人口の4割近く抱える大都市です。

 

以前、札幌の中心地といえば地下鉄南北線と東西線が交差する「大通り」駅周辺でしたが、2000年代初頭、駅ビル「JRタワー」の開業。それに伴い誕生した「大丸札幌店」が、北海道の老舗百貨店「丸井今井」の札幌本店を売上で上回って地域一番店に躍り出るなど、札幌の賑わいの中心は「札幌」駅周辺に移行した感があります。また2030年には北海道新幹線「新函館~札幌」間が開業予定で、周辺では至る所で再開発が進行中です。

 

用途地域を住宅地に絞って見ていきましょう。最も平米単価が高かったのは「札幌市中央区南1条西26丁目」。地下鉄東西線「円山公園」駅から徒歩2分ほど。高層マンションも多くみられる住宅地。円山~宮の森付近は高級住宅街としても知られています(関連記事:『【2021年】北海道「住宅地地価ランキング」価格&上昇率ベスト100』)。

 

ランキングを見ていくと、50位まではいずれも札幌市。51位にやっと「倶知安町」と、他の町の名前が出てきますが、以降も札幌市の名前がズラリ。なんとベスト100中、99が札幌市が独占しています。

 

北海道第2位の都市は旭川市で30万人を超える都市。それでもトップ100に名前が出てきません。これだけ見ても、北海道における札幌市の一極集中の実情を垣間見ることができます。

 

【北海道住宅地の地価ベスト10(住宅地)】

1位 北海道札幌市中央区南1条西26-1-8(613,000円)

2位 北海道札幌市中央区大通西28-2-5(384,000円)

3位 北海道札幌市中央区北2条西23-2-20(252,000円)

4位 北海道札幌市中央区北2条西14丁目1番1(248,000円)

5位 北海道札幌市中央区南4条西23-2-21(235,000円)

6位 北海道札幌市東区北9条東3-1-1(234,000円)

7位 北海道札幌市北区北15条西2-2-10(211,000円)

8位 北海道札幌市中央区宮の森3条7-3-22(209,000円)

9位 北海道札幌市北区北22条西3-2-8(192,000円)

10位 北海道札幌市中央区南5条西16-1-23(189,000円)

 

出所:国土交通省2021年公示地価(1月1日時点)より

(かっこ)内は㎡単価