2021年4~6月リテール不動産市場…ワクチン接種の進展で今後の見通し好転か (※写真はイメージです/PIXTA)

ダラスを本拠とする世界最大(2019年の収益に基づく)の事業用不動産サービス会社、シービーアールイー株式会社(CBRE)。同社の「ジャパンリテールマーケットビュー 2021年第2四半期」より一部抜粋し、コロナ禍の主要都市のリテール市場について見ていきます。

東京:新宿

■ハイストリートではコロナ禍前の水準で出店検討も

ハイストリートの新宿通りにある募集物件では、複数のラグジュアリーブランドの出店ニーズがみられている。なかには、コロナ禍前の賃料水準で検討しているところもある。業績不振により既存テナントが撤退した物件では、新宿エリアで移転ニーズがあったリテーラーが後継テナントとして内定した事例があった。

 

また、比較的面積が大きく賃料総額が高額となる募集物件では、複数のリテーラーから引き合いがみられている。なかには、新宿エリアの既存店舗からの立地改善ならびに面積縮小の移転ニーズが含まれている。一方で、ハイストリートの空室も増えていることから、新宿ハイストリート賃料は対前期比2.2%下落の17.75万円となった。

 

セカンダリーエリアにある比較的面積の大きい募集物件では、引き合いの弱さがみられている。賃料水準の引き下げを検討するオーナーはいるものの、多くのリテーラーは高額な賃料負担に対して慎重な姿勢をみせている。

 

業績不振によって解約不可期間中の退店を検討しているテナントが複数みられている。オーナーが合意解約に応じるケースがある一方、転貸できるリテーラーを既存テナントが探しているケースもある。なかには、既存テナントの賃料が相場を大きく上回っており、後継テナント候補からの引き合いがその水準に届いていないところもある。

東京:渋谷

■業績不振でテナントが撤退、エリア全体で空室が増加

ハイストリートとセカンダリーエリアのいずれにおいても募集物件が増えている。その多くは、長引くコロナ禍で業績不振となったテナントの退去によるもの。募集物件には、ハイストリートのなかでも好立地の物件が含まれている。立地の優位性はあるものの、近隣にも募集物件があることなどを考慮し、オーナーは既存テナントよりも2割程度は賃料を下げる考え。渋谷ハイストリート賃料は、出店ニーズに対して空室が増えていることなどから、対前期比5.4%下落の12.77万円となった。

 

セカンダリーエリアにある複数の募集物件では、エンターテイメント企業からの引き合いがみられた事例があった。一方、駅からの距離がある、間口が狭いなどの理由から、リテーラーの引き合いが弱い募集物件も複数みられている。

 

カジュアルブランドやコスメブランド、ポップアップ形態など、渋谷エリアへの出店ニーズは複数ある。なかには、渋谷エリアにある既存店舗の建て替えに伴い、移転先を探しているところが含まれている。

 

若年層をターゲットにしており、渋谷エリアの路面店舗は戦略上欠かせないと考えているようだ。渋谷駅直結の地下商店街「しぶちか」が、大規模改修を経て7月1日にプレオープンした。階層は地下1階で延床面積約1,500坪、22店舗が出店した。デジタル技術を使ったカフェの出店もある。

 

 

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シービーアールイー株式会社(CBRE)
リサーチ
ディレクター

CBRE日本法人は、不動産賃貸・売買仲介サービスにとどまらず、各種アドバイザリー機能やファシリティマネジメント(FM)などの17の幅広いサービスラインを全国規模で展開する法人向け不動産のトータル・ソリューション・プロバイダーです。CBREの前身となった生駒商事が1970年に設立されて以来、約半世紀に亘り、日本における不動産の専門家として、全国10拠点で地域に根ざしたサービスを展開してきました。

企業にとって必要不可欠な「ビジネスインフラ」として認められる不動産アドバイザリー&サービス企業を目指して、国内約1,300名を超えるプロフェッショナルが、最適かつ的確な不動産ソリューションを中立的な立場で提供いたします。
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CBREグループ(NYSE:CBG)は、「フォーチュン500」や「S&P500」にランクされ、ロサンゼルスを本拠とする世界最大の事業用不動産サービス会社です(2018年の売上ベース)。全世界で90,000人を超える従業員、約480カ所以上の拠点(系列会社および提携先は除く)を有し、投資家、オキュパイアーに対し、幅広いサービスを提供しています。不動産売買・賃貸借の取引業務、プロパティマネジメント、ファシリティマネジメント、プロジェクトマネジメント、事業用不動産ローン、不動産鑑定評価、不動産開発サービス、不動産投資マネジメント、戦略的コンサルティングを主要業務としています。

2007年シービーアールイー入社。投資家や一般事業会社所有の不動産に対して、有効活用を提案するコンサルティング業務に従事。2010年リサーチに異動。グローバルならびにAPACレポートの日本パート作成に携わり、海外クライアントに対して日本のオフィス、物流施設、商業施設の賃貸市場に関する情報を発信。2014年から商業施設の賃貸市場に特化し、各種レポートの執筆とともに国内外のクライアントに対してマーケットの考察を提供している。グラスゴー大学院社会科学部、早稲田大学経営管理研究科卒業。

著者紹介

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