
タワーマンション(以下、タワマン)とは、主に地上20階建て以上の居住用高層建物のことを指します。「高層マンション住み」は一つのステータスではありますが、緊急事態時、一定のリスクになることも確かです。本記事では、日本のマンション事情について見ていきましょう。
タワマンをタワマンたらしめる「3K」
タワマンとは、基本的に地上20階建て以上の居住用高層建物のことを指す。とはいえ明確な定義が存在しているわけではなく、「高層」「綺麗」「高額」(3K)といったイメージによって形成されているのが実情だ。
華やかな印象を抱くタワマンだが、武蔵小杉の浸水問題を皮切りに、負の側面が語られることも少なくない。本件、ざっと経緯をふりかえると、2019年、台風19号が列島に襲来。多摩川の水位上昇を受け逆流した水によって、武蔵小杉駅周辺が浸水した事件である。
浸水したタワマンは地下3階に電気設備を設置していたため、一時的に電力がダウン。「全棟停電」という恐ろしい事態に見舞われたマンション住人は、電気も水道もエレベーターもしばらく使用できなかった。
自然災害による機能不全は何もタワマンに限った話ではないものの、緊急時、「高層住み」であることがリスクになることは間違いない。12階建ての分譲マンションに住んでいたYさんはこう話している。