「経営者退職金」を活用した事業承継対策【税理士が解説】 ※写真はイメージです/PIXTA

事業承継に際して、これまで企業を支えてきたオーナーが一定の報酬を得ることは、決して悪いことではありません。しかし、受け取る方法を誤ると、思わぬ課税が発生することがあるため、事業承継の際は入念に計画を練る必要があります。オーナー経営者が引退後に楽しい余生を過ごすため、なるべく多くの現預金を残す事業承継の方法についてみていきましょう。

オーナーの保有株を売却して現金化する

オーナー経営者の保有資産の大半が自社株式であるなら、単純に考えるとそれを売却すれば現金が得られます。

 

しかし、非上場中小企業の株式を購入してくれる第三者は、IPOを目指しているような場合を除き、実際にはまず存在しません。また、もし存在したとしても、株を売却すれば経営権が分散するという問題が生じます。

 

そこで、オーナーが保有株を売却できる相手は、事実上、後継者または会社(自社)に限られます。後継者に多額の現金資産があるのなら、適当なタイミングで売却するという選択肢は十分あり得ます。しかしまだ若い後継者が、数千万~数億円といった買い取り資金を用意できるケースはまれでしょう。

 

そこで、一つの解決方法が、後継者が持株会社を設立する対策です。この対策であれば、資産を保有していない後継者が親会社を利用して融資を受けやすくなります。

 

親会社に売却した時点でオーナー経営者には現金が入ります。ただし、その際の株価評価は、法人税評価額になり、相続税評価額よりも高くなる点には注意が必要です。親会社が支払う譲渡対価が増え、オーナーに課される株式譲渡益課税もその分増えます。

 

オーナーの存命中に株式を現金化するという点では良い方法ですが、総合的に見ると、普通に相続をするよりも課税額が増える場合もあるので十分な注意が必要です。

 

もう一つの方法が、保有株式の一部を会社に売却して金庫株とする方法です。

 

ただし、この方法には注意点がいろいろあります。

 

一つは、自社株式への譲渡対価はみなし配当となり、総合課税になることです。総合課税の税率は最高で55.945%と高いため、現金化という目的からすると効率的ではありません。もちろん、相続で株を保有した場合に利用できる「金庫株の特例」は、この場合は使えません。

 

また、オーナー以外の株主がいる場合は、オーナーの持株が減ることで持株割合が変わってしまい議決権に影響を与えることがあるので、要注意です。

 

 

税理士法人 チェスター

 

 

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著者紹介

連載税理士法人が解説!オーナー社長が頭を悩ませる「事業承継」成功の秘訣

オーナー社長の悩みを解決! 事業承継成功の秘訣52

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