新型コロナワクチンをすぐには接種しない人の理由と特徴~「安全性への不安」「順番待ち・様子見」「面倒」「ワクチン不要」

新型コロナワクチンをすぐには接種しない人の理由と特徴~「安全性への不安」「順番待ち・様子見」「面倒」「ワクチン不要」
(写真はイメージです/PIXTA)

本連載は、ニッセイ基礎研究所が2021年6月15日に公開したレポートを転載したものです。

2―ワクチン接種意向

1.半数が「しばらく様子を見てから接種したい」

 

新型コロナウイルスのワクチンの接種意向をみると、全体の1.4%(28人)が既に接種していた。24.1%が「すぐにでも実施したい」、51.2%が「しばらく様子を見てから接種したい」、15.9%が「あまり接種したくない」、7.5%が「絶対に接種したくない」と回答した。

 

ワクチンを絶対に接種したくない人は7.5%に留まるが、およそ半数がしばらく様子を見ることを希望しており、集団免疫獲得の目安とされる60~70%以上がワクチンを接種するためには、「しばらく様子を見てから接種したい」「あまり接種したくない」「絶対に接種したくない」などのすぐには接種を希望していない人に、どの程度多く迅速に接種するかが重要となる。

 

[図表1]新型コロナウイルスのワクチン接種意向
[図表1]新型コロナウイルスのワクチン接種意向

 

そこで、以下では、既に接種している28人を除く2,042人を対象に、すぐには接種を希望していない人の特徴とその理由を分析する。

 

2.すぐには接種を希望しない理由は「安全性への不安」「順番待ち・様子見」「面倒」「ワクチン不要」

 

[図表2]すぐには接種を希望しない理由
[図表2]すぐには接種を希望しない理由

 

「しばらく様子を見てから接種したい」「あまり接種したくない」「絶対に接種したくない」と回答をした人、すなわち、すぐには接種を希望していない人に対して、その理由を複数回答で尋ねた。その結果、もっとも高かったのは「副反応が心配だから」で51.7%だった。次いで「副反応の程度や症状についての情報が少ないから」(44.2%)と、副反応への不安をあげる人が多かった。

 

理由を因子分析した結果、すぐには接種しない理由は4つの因子に分けられ、それぞれ「安全性への不安」「順番待ち・様子見」「面倒」「ワクチン不要」とした([図表2]参照)。

 

接種意向別にすぐには接種を希望しない理由を[図表2]に示す。しばらく様子を見てから接種したい人では「まだ日本国内でのワクチン接種が進んでいないから」「まだ医療従事者や、高齢者などの接種が終わっていないから」といった「順番待ち・様子見」に分類される理由が高く、「将来的な安全性が確認できていないと思うから」や「効果が明確ではないから」が低かった。

 

また、あまり接種したくない人で「副反応が心配だから」「将来的な安全性が確認できていないと思うから」といった「安全性への不安」に分類される理由や「注射が苦手だから」「接種会場での感染リスクがあるから」「2回接種することが面倒だから」といった「面倒」に分類される理由が高く、絶対に接種したくない人で「効果が明確ではないから」「基本的な感染防止対策で十分だと思うから」が高かった。

 

次ページ3―女性で「安全性への不安」「順番待ち・様子見」、若年で「面倒」。「ワクチン不要」は感染不安が低い。

本記事記載のデータは各種の情報源からニッセイ基礎研究所が入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本記事は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。

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