本記事では、療育・児童発達支援スクール『コペル+(コペルプラス)』を運営する株式会社コペル代表取締役の大坪信之氏が、発達障害と診断される人がどのような特徴を持っているか解説します。

③学習障害(LD)の特性

全般的な知的発達に遅れはないものの、特定の能力の使用と獲得に困難があり、学習に支障が出るものを学習障害といいます。文字の読み書きが難しかったり、計算ができなかったりと、症状は人によってさまざまです。

 

それぞれ、場合に分けて見てみましょう。

 

読むことに困難がある場合は、似た文字の識別が困難で、行や文字を飛ばして読んだり、繰り返して読んだりします。文章の内容を理解できないこともあります。

 

書くことに困難がある場合は、文字が左右上下反転する「鏡文字」を書くことがあり、見たものを書き写すことが苦手です。空間認知の能力と関連があるとされています。

 

計算することに困難がある場合は、くり上がりの計算を苦手とする特徴があります。くり上がりの計算については、直前のできごとを記憶する能力の低下が関係しているのではないかとされています。

 

学習障害としてよくあるのは以上の三つですが、これらのほかにも、聞く・話す・推論するといったことが苦手なタイプもあります。

 

聞くことに困難がある場合は、複数の指示、集団の中での指示が理解しにくい傾向にあります。これは、ワーキングメモリーの発達の遅れと関連しているとされています。

 

話すことに困難がある場合は、事柄や順序を整理して話すことが苦手で、「いつ」「どこで」「だれが」などを抜かして話すことがあります。会話が一方的で、話題がとびやすい面が見られます。

 

推論することに困難がある場合は、因果関係の理解や、相手の立場に立つことが苦手です。目的に沿って計画を立てることができない傾向があります。

 

ここまで、自閉症スペクトラム、ADHD、学習障害を分けて説明しましたが、実際には、複数の特性を併せ持っていることも少なくありません。また、幼児期には個別の障害を特定できず、「発達障害の疑いがある」という診断をされることがあります。

 

 

大坪 信之

株式会社コペル 代表取締役

 

 

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