(※画像はイメージです/PIXTA)

人生100年時代、私たちは歴史に例を見ないほど長期間の就労に従事することになりそうです。開業医も同様で、30年、あるいは40年にわたって診療し続けるケースも考えられます。しかし、転勤もなく、社会的責任から容易に廃業できない開業医は就労のプレッシャーをどのようにかわしていけばいいのでしょうか。自身もクリニックを経営する医師であり、数多くのクリニックのコンサルティングを行ってきた蓮池林太郎氏が解説します。

「毎日同じことの繰り返し、つらい…」

筆者はこれまでクリニックのコンサルティングを行ってきましたが、開業医から「診療へのモチベーションが上がらない」という悩みを密かに打ち明けられることもあります。

 

開業した当初は、多くの患者さんが訪れ、社会から必要とされている実感があり、勤務医のときより収入も増え、毎日充実した日々を送っていても、数年経過すると、「毎日同じようなことの繰り返しで、診療に対するモチベーションが上がらない」と悩んでいる開業医も少なからずいます。

 

しかし、そんな悩みを看護師や医療事務スタッフに相談するわけにはいかず、開業医を辞めることもできず、深刻な悩みのためにうつ病になってしまうこともあります。

 

抗うつ薬を飲みながら、患者さんのために必死に頑張って診療している開業医もいるのです。

モチベーションを維持できない開業医の対処法

もしモチベーションが上がらなくなったら、どうすればいいのでしょうか。

 

状況を見て、筆者からいくつか提案することもあります。運動、睡眠、食事など基本的なことも大事ですが、ここではそれ以外にできる対策を考えていきましょう。

 

患者さんが多くて忙しくすぎるクリニックの場合、抵抗はあるかもしれませんが、思い切って患者さんを減らしていくというのはいかがでしょうか。

 

●駅や野立ての看板を減らす。

●標榜科目を減らし、自分の診療したい科目のみにする。

 

などすれば、患者さんは減るでしょう。加えて、

 

●自分の診療時間を短くする。

●休診日を増やし、診療日を週4.5日から週4日にする。

●代診の非常勤医師を雇用する。

●18時までの診察を17時までに短縮するなどして、診察終了時間を早くする。

 

等により、診療時間を短縮することができます。

 

また、自己啓発という選択肢もあります。効果には個人差があり、高額なものも多く、なにより独特な雰囲気を敬遠する人も多いのですが、定期的に足を運ぶ開業医もいます。

モチベーション低下に悩む開業医は少なくない

もし、開業医であるあなたのモチベーションが上がらなくても、「自分は開業医に向いていないのに、なぜ開業してしまったのだろう」などと自分を責める必要はありません。

 

周囲の開業医もあまり口にしないと思いますが、悩みとしてはよくあるものなのです。

 

今現在はモチベーション高く診療している開業医でも、決して他人事ではありません。病気は自覚症状なく進行し、急に発症することもあります。いつモチベーションが上がらなくなる日が訪れるかわかりません。

 

日頃から無理を重ねず、予防していくことも大切です。

 

 

蓮池 林太郎

新宿駅前クリニック 院長

 

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