「医師も知らない」治験コーディネーターの仕事…現場の声

新型コロナウイルスの治療薬やワクチンの開発によって、耳にすることが多くなった「治験」という言葉。しかし関係者に詳しく話を聞く場があまりないため、謎のベールに包まれている部分も多くある。今回は治験コーディネーターとして勤務する菊池あかね氏に、仕事の内容と治験現場について語ってもらった。

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医師にも知られていない治験コーディネーター

2020年から世界中を震撼させ続けている新型コロナウィルスの影響もあり、一般の人にも少しずつ知られるようになった治験。私はこの治験に関わる治験コーディネーターという仕事をしている。

 

今まで何度となく職業を聞かれ、その度に「治験コーディネーターです」と答えてきたが、瞬時に理解してくれる人はほとんどいなかった。医療従事者でさえこの仕事を知る人はごくわずかで、多くの人が「?」という反応をする。おかげで、仕事の説明をすることに慣れてしまった私がいる。

 

治験に関わることがないと、同じ病院でそれが行われていたとしても知る機会がないのだろう。

治験コーディネーターとは

治験とは、厚生労働省認可前の新薬開発の臨床試験のことである。簡単にクスリがどのように発売されるかを説明するとこんな感じだ。

 

①製薬会社がクスリを見つけ出す。

②非臨床試験(いわゆるマウスやサルを使った動物実験)を経て安全性を調べる。

③臨床試験として健康な人に投与し、どのくらいの量まで耐えられるか、1回飲んだらどれくらい体内に溜まり、分解されていくかを調べる。

④その病気の患者に投与し、副作用が最も少なく、効果が出る量を調べる。

⑤より多くの患者に長期間服してもらい、効果が持続するか、また既存のクスリに比べて効果が出るかを調べる。

⑥厚生労働省へ申請し、承認を得る。

⑦晴れてクスリとして世に出る。

 

この③④⑤の人に投与する段階のことを治験という。

 

治験は3ステージに分かれており、健康な人に投与する③がフェーズⅠ、その疾患の患者に投与する④⑤がフェーズⅡ、Ⅲである。

 

このフェーズⅡ、Ⅲが行われる際、製薬会社と医療施設、また患者と医師をつなぐのが、私たち治験コーディネーターである。具体的には、治験の同意書作成や、来院や投薬などのスケジュール管理、患者に副作用が出た際の一次対応、報告書作成補助などの業務がある。

管理栄養士の私が治験コーディネーターになるまで

私も以前は治験業界のことなど全く知らなかった。

 

それまで管理栄養士として給食の献立を立てたり、一般の方にダイエットプランを考えたり、栄養指導をしたりしていた。

 

もっと人の健康増進に携われるような仕事がないか、と探していた矢先、たまたま「治験コーディネーター募集」という求人を見つけ、興味を持った。調べていくうち、「開発段階のクスリに関わるのは面白そう! その内側を見てみたい!」という気持ちが強くなり、応募の意思を固めた。

 

ただ、応募資格は医療従事者か経験のある看護師のみ。

 

管理栄養士の資格しか持っていないが、受けさせてもらえないか電話し、そこでまず何社かには断られることとなる。

 

「履歴書を送ってください」「面接してみましょう」と言ってもらえた数社の中から唯一1社だけ、もしかしたら伸びしろがあるかもしれない、とやる気を買ってもらえ、治験の世界に飛び込むこととなった。

2008年園田学園女子大学、管理栄養士養成課程を卒業後、給食業界での管理栄養士を経て、治験コーディネーターに。
実務後に認定資格を取得。
婦人科、呼吸器科、循環器科を経験したのち、オンコロジー領域を中心に関西圏の病院を担当している。

著者紹介

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