※画像はイメージです/PIXTA

新型コロナ感染拡大の影響により、入院生活ではなく、在宅療養を選択する患者・家族が増えています。認知症患者の在宅サポートに疲れてしまう家族はどうすればよいのでしょうか。在宅療養支援クリニック かえでの風 たま・かわさき院長、宮本謙一氏が解説します。

在宅療養は「家族の心」をも救う

患者さんの家族にとっても、在宅療養には大きなメリットがあります。前述のとおり、面会制限が厳しいなか、家族は患者本人との面会どころか、病院での主治医からの病状説明もままならず、不安な日々を過ごすことになります。

 

また、直接面会ができないのに、着替えや日常生活物品などの差し入れのため、定期的に病院に通わなければならないという負担もあります。

 

在宅療養を選択した場合、そのような不安や負担はなくなります。

 

もちろん、介護の負担は大幅に増えますが、介護保険サービスを有効に活用することで、無理なく介護を続けながら患者さんとの楽しい日々を過ごしている方もたくさんいます。患者さんが自由に過ごせるのと同様、家族も病院とは違ってさまざまな面で自由に患者さんと接することができるのです。

 

実際に外出させるのは難しくても、昔の写真を見ながら楽しい旅行の思い出話をしたり、共通の趣味を楽しんだり、日常生活のちょっとしたことで笑い合えたりして、家族も「楽しむ」「笑う」ことを重視した生活を送ることができ、心が救われるのではないかと思います。

 

次ページ「認知症と在宅医療」医師が教えるサポートの知恵

※本連載は、宮本謙一氏の著書『在宅医療と「笑い」』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

在宅医療と「笑い」

在宅医療と「笑い」

宮本 謙一

幻冬舎メディアコンサルティング

在宅医療は、通院が難しい高齢の慢性疾患の患者さんや、がんの終末期の患者さんなどが、自宅で定期的に丁寧な診察を受けられる便利な制度です。 メリットは大きいのですが、うまくいかないときもあります。 医師や看護師…

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