(※写真はイメージです/PIXTA)

不安を抱える人の多い年金問題。老後のために知っておきたい知識を、経済評論家の佐藤治彦氏が解説します。※本記事は、書籍『急に仕事を失っても、1年間は困らない貯蓄術』(‎亜紀書房)より一部を抜粋・再編集したものです。

専業主婦の「空白の期間」に要注意

みなさんに、自分は第何号なのか確認してもらいましたが、大切なのは、多くの人が、人生の中で、第2号だったり、第3号になったり第1号に戻ったりと変化することです。とくに女性は変動が多いです。

 

たとえば、20歳で短大を卒業して就職して働いて第2号になったけれど、結婚して退職し専業主婦の第3号被保険者になる。子育てが終わって、外で積極的に働くようになり、年収で200万円近くもらうようになり、第2号被保険者に復帰。

 

5年働いた後の次の職場では月5万円程度の軽い仕事となったため第3号被保険者に戻った。50歳を過ぎたころ仕事はまったくしなくなった。さらに、夫が退職して自営業者になったので、妻も第1号被保険者となった。

 

このように多くの人が、第1号から第3号まで、いろんなタイプの被保険者に変化するのが一般的です。

 

そして、第1号被保険者に戻った時には、自ら役所に第1号被保険者になったとの加入の届け出が必要です。原則として会社を退職してから14日以内の届け出が必要とされています。

 

一方で第1号から、第2号被保険者になったり、第3号被保険者になったなどの届け出は、会社の総務課などが就職した時に手続きしてくれますし、そのあとで結婚などした時にも夫がきちんと届けてくれれば、この手続きも会社が行ってくれるので、自ら役所に届け出る必要はありません。

 

危険なのは、たとえば夫が60歳を過ぎて退職し厚生年金保険料を払う生活が終わった後です。その時に妻が55歳ならば、妻自身で残りの60歳までは、第1号被保険者として国民年金保険料を自ら支払わないといけない立場になったのです。

 

うっかり届け出をせずに、支払わないまま放置すると、年金の空白の期間ができてしまう。そのために、妻名義で将来もらう年金がそれだけ減ってしまうことになるのです。

 

長いこと自ら年金を支払ったことがなかったので、仕方がないことですが、第1号被保険者に戻った時には、自ら役所に届け出る必要があるのです。空白の期間でどれだけ年金が減るのか、見てみましょう。

 

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急に仕事を失っても、1年間は困らない貯蓄術

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