(写真はイメージです/PIXTA)

長男は東京大学に現役合格、次男は京都大学に現役合格、長女はロンドン大学UCLに現役合格……母学アカデミー代表の河村京子氏の書籍『教えない子育て 正解のない時代に「実践できる子」を育てる』(日本法令)から一部抜粋・編集し、子どもが9歳になるまでに親が主導権を握っておくことの重要性について解説します。

大声や暴力でハンドルを取り上げてはいけないワケ

それではいつ、子どもからハンドルを取り戻せばよいのでしょうか。年少さんくらいから9歳になるくらいまでに、緩やかにハンドルを取り戻すのが理想でしょう。

 

しかし、簡単にできるものではありません。子どもはハンドルを離したがりません。自分でハンドルを握ったほうが楽しいからです。

 

子どもとスーパーに買い物に行った時、「おやつが欲しい」と子どもがねだったとします。「今日は買わないよ」と言ったら、子どもは当然のように泣き出します。「買って、買って!」と床に寝転がって泣き叫ぶ子ども。まさしく子どもハンドルです。

 

こんな時、あなたならどうしますか。他のお客さんや店員さんがちらちらと白い目で見ています。それに耐えかねて、「今日だけよ」と、買ってあげますか。そうすればその場は丸く収まります。しかし、子どもは「しめしめ」と心の中でニヤリと笑っているだけです。しっかりと子どもハンドルを握り締めています。

 

「泣き叫べば親は言うことを聞く」ことを学びましたから、次の日もその次の日もスーパーでおやつを買ってもらえるまで泣き叫ぶでしょう。

 

もし、子どもからハンドルを取り戻したければ、子どもが泣いても買わないことです。「今日は買わないよ」といったん言ったなら、自分の考えを曲げないことです。子どもが泣き続けたら、買い物をせずそのまま帰るのも一つの手でしょう。私もその手を使ったことが何度かあります。

 

そうすると子どもは、「この親にはかなわない」ということを学びますから、その後わがままで泣き叫ぶことはなくなります。

 

ここで私が言いたいのは、お菓子を買ってはいけないということではありません。お菓子を買ってもよいと思うなら、子どもが買ってと言った時に、「いいよ」と買ってあげればよいのです。

 

いったん、「今日は買わないよ」と言ったのに子どもが泣いたからという理由で、買ってあげることがよくないのです。

 

スーパーの中の攻防だけではなく、宿題をやるやらない、遊びに行く行かないなど、日常生活で親子の攻防はたくさんあります。そのたびごとに、ハンドルの取り合いをしていると思って、真剣につきあってください。

 

しかし、決して大声や暴力でハンドルを取り上げてはいけません。そういったことは子どもの心に恐怖しか残りません。恐怖で子どもを支配すると、10年後(反抗期が来た時に)、しっぺ返しを食らうことになります。

 

そうならないためには、ハンドルの取り合いをする時に、「綱引き」をイメージしてください。決して前のめりに攻撃するのではなく、綱を引き合って相手が諦めるまで踏ん張るのです。

 

綱引きは運動会のためだけにあるのではなく、親子のハンドルの取り合いのためにあるのだと今日から意識してください。

 

 

河村 京子

母学アカデミー代表

 

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