「レーシック後でも白内障手術できる?」【眼科医が回答】 (※写真はイメージです/PIXTA)

白内障の原因で最も多いのは「加齢」です。80歳代になれば100%発症するとされ、白内障は「いずれ誰もがなる病気」といっても過言ではありません。「見えにくさ」は生活の質に大きく影響する問題ですから、人生100年時代となった今、誰しも一度は白内障手術を検討することになるでしょう。しかし、白内障以外に目のトラブルや病気を持っている場合でも、手術を受けることはできるのでしょうか? アイケアクリニック院長・眼科医の佐藤香氏がわかりやすく解説します。

医師の方はこちら
無料メルマガ登録はこちら

「Q1. レーシック後でも白内障手術はできますか?」

こんにちは。アイケアクリニック医院長、眼科医の佐藤香です。ここでは、実際にいただいた質問のなかから、よく聞かれる3つにお答えしたいと思います。

 

まず1つ目の質問はこちらです。

 

「40歳のときにレーシック手術を受けました。そのあと老眼も出てきて、近くが見えづらくなってきたのですが、最近では遠くも見えにくくなりました。過去にレーシック手術をしていても、白内障手術を受けることは可能ですか? また、多焦点眼内レンズを入れることはできますか?」

 

 

【医師限定】資産形成にお悩みの先生方に、
セカンドオピニオンをご提供。

プレミアム個別カウンセリングこちら

 

これは本当に多く寄せられる質問です。レーシック手術をしていても、白内障手術は可能です。

 

当院にも、レーシック手術を受けた後に白内障手術も必要とされる患者さんがすごくたくさんいらっしゃるのですね。多いときには、白内障手術をする患者さんの半分くらいがレーシック済みという日もあるほどです。

 

先に述べたように、レーシックを受けていても白内障手術は問題なくできますし、多焦点眼内レンズも入れられます。でも、他の眼科で手術を断られてしまう患者さんが少なくありません。

 

なぜ断られてしまうのかと言いますと、多焦点眼内レンズを入れる場合はやはり、手術後にしっかりと目に合うレンズを入れる必要があるのですが、昔から「レーシックのような手術をしていると、どうしても眼内レンズの度数ズレが起きやすくなる」というように言われています。

 

しかし今では、度数の計算式など「レーシック専用」のものがたくさん出てきていますので、レーシック後の患者さんでも度数ズレが起きないような検査ができますので、ご安心くださいね。当院では手術前の検査に加えて、手術中に度数を計測する「術中計測」というのも追加で行っていますので、度数ズレが起きないように配慮した、より精度の高い手術が可能です。よって、レーシック後の方でも「プレミアムレンズ」と呼ばれるような多焦点眼内レンズを選んでいただくことができます。

 

ただし、レーシックを受けた患者さんには注意してほしい点もあります。レーシック後の患者さんにきちんと対応できる検査をやっていたり、術中計測を行ったりしている施設であれば問題ないのですが、そういった経験のない施設で白内障手術を受けてしまうと、やはり合併症に繋がってしまいます。よって、レーシックをされた方に関しては、どの施設で手術を受けるのかは、しっかりと選んでいただいたほうがいいかなと思います。

「Q2. 緑内障があっても白内障手術はできますか?」

では次に、2つ目に多い質問をご紹介します。

 

「緑内障があります。点眼治療をしているのですが、こんな私でも白内障手術は可能ですか?」

 

こちらの質問も本当によくいただくのですが、もちろん手術は可能です。緑内障がある方は眼圧を下げるために目薬を使っていますが、実は、白内障手術をするだけでも、眼圧を少し下げることができるのですね。そういったエビデンスもきちんとあります。白内障手術は、緑内障のある目にとってもすごくメリットのある治療方法なので、緑内障が進行しないうちに早めに手術することをオススメします。

 

さらに言うと、白内障によって水晶体が大きくなることで、緑内障を併発したり、悪化させたりすることもあります。そういった方に関しても、白内障手術をするだけで緑内障のリスクを下げられますので、やはり「早めに治療しておく」というのが本当にオススメです。

 

ちなみに、白内障手術と同時に受けられる治療として、低侵襲(ていしんしゅう)緑内障手術「MIGS(ミグス)」という方法あります。白内障手術のときは、水晶体の濁りを取って眼内レンズを入れるために、角膜を小さく切開するのですが、MIGS(ミグス)ではその切開創から、眼圧を下げられる“緑内障のデバイス”を入れます。当院では「iStent inject W(アイステント インジェクト ダブリュー)」というデバイスを使っているのですが、これを入れると、手術後の眼圧が緑内障の目薬1個分ほど下がります。

 

白内障手術によって視力が上がり、iStent inject W(アイステント インジェクト ダブリュー)で眼圧を下げられるということから、一石二鳥の効果が得られます。こういう点も含めて、早めに手術を受けることをオススメします。

「Q3.黄斑上膜があっても白内障手術できますか?」

最後に3つ目の質問です。

 

「白内障と同時に、黄斑上膜(おうはんじょうまく)という病気の診断を受けました。どちらも同時に手術することはできますか?」

 

白内障と黄斑上膜を同時に手術することは、もちろん可能です。ただし、白内障には白内障手術、黄斑上膜には硝子体手術という治療が必要になり、同時に手術することは可能でも、施設によって精度が大きく変わってしまうのですね。そのため、どこでどんな手術を受けるかという問題は、白内障だけでなく、硝子体手術においても大切です。

 

たとえば当院は「3Dデジタル手術」という方法で硝子体手術を行っています。大型モニターに目の情報を大きく映し出しながら手術することで、手術の精度が上がりますし、さらに、近赤外線を利用して網膜の断層画像を撮影した「OCT画像」を見ながら手術することができます。

 

網膜の場合は特に、このOCT画像が大切です。黄斑上膜は、網膜の上にペタッとついた膜を剥がしていく手術を行うのですが、OCT画像を見ながら手術を行えると、どこをきっかけに剥がせばいいのか、きちんと剥がすことができているかなどを手術中にしっかりと確認することができます。

 

OCT画像があるかないかは、手術の精度に大きく影響します。よって「どこでどのような手術を受けるのか」という施設選びの問題は、白内障手術だけではなく、硝子体手術においても大切になります。手術を受ける前には必ず、手術の内容を含めて詳しくお話を聞いてから、施設を選んでいただくことをオススメします。以上、今回は3つの質問にお答えしました。

 

【動画/有名眼科医が回答!「レーシック済や緑内障でも、白内障手術できますか?」】

 

佐藤 香

アイケアクリニック 院長

アイケアクリニック銀座院 院長

 

 

↓コチラも読まれています 

【医師限定】資産家ドクターになる「不動産投資」講座

 

年収1500万円前後だが…勤務医が「資産10億円」になれるワケ

アイケアクリニック 院長
アイケアクリニック銀座院 院長 

集中力を要する緻密な作業を得意とし、特に最先端の白内障レーザー手術において抜群の治療実績を誇る。そのほか、網膜硝子体や緑内障の手術も担当。
まぶたの手術やボトックス注射など、眼科医としての視点を活かした目周りの美容にも注力。また、校医を務めるなど、地元住民のかかりつけ医として地域医療にも貢献している。
日々のちょっとした悩み相談から高度な治療まで、総合的な目のケアー「トータルアイケア」の提供を目指す。
現在、注目の眼科女医として、テレビやラジオ、新聞、雑誌などさまざまなメディアに取り上げられている。

http://cataract.eye-care-clinic.jp/

著者紹介

連載「目の病気予防」から「目の美容」まで!スゴ腕ドクターが徹底解説

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

登録していただいた方の中から
毎日抽選で1名様に人気書籍をプレゼント!
会員向けセミナーの一覧