(※写真はイメージです/PIXTA)

日経平均株価の上値が重い展開が続いている。日本では新型コロナウイルスの感染対策で東京都に4回目の「緊急事態宣言」が出され、東京五輪は首都圏4都県は無観客の方針が固まった。今後、株価はどう動いていくのか。「株のお姉さん」として親しまれる雨宮京子氏が株価が下落相場でもあなたの資産を守り、逆に増やすという「株の売り方」の極意を明らかにします。本連載は雨宮京子著『世界一わかりやすい株の売り方』(フォレスト出版)より抜粋し、再編集したものです。

上値の長いヒゲは売り、下値の長いヒゲは買い

そう、名人であっても欲を出したらおしまいです。常に、冷静に見ることが大切です。

 

その方法として、やはりチャートをもとに客観的に株価を見る必要があります。

 

以下に、その拠り所になる基準を示してみました。


 
◆高値を更新、安値を更新

 

年初来高値、安値に限らず、チャート上で目安となる高値、安値を更新したときは相場のポイントになるので、そこが攻防の分岐点になることが少なくありません。

 

高値を更新すれば、さらなる上値に、反対に安値を更新すれば、下値に進むことが多く、高値更新の際のカラ売りは見送り、安値を更新すれば買い戻すのを待ちましょう。トレンドラインも同じ解釈です。

 

逆に、高値や上値のトレンドラインに届かずに下押し、または届いても、すぐに下がるようならカラ売りの絶好のチャンス。反対に安値で下げ止まったときは買い戻しのチャンスになります。


 
◆移動平均線から大幅にかい離

 

移動平均線には、ごく目先の短期間のトレンドを探る5日線、中期的なトレンドを探る25日線や75日線、長期的なトレンドを探る200日線が主なものです。

 

このうち5日線は期間が短い分、イレギュラー的な動きに対処できずに信頼感が乏しく、75日線、200日線は期間が長いために短期勝負であるカラ売りのツールに向きません。

 

ここでは、25日線からどれくらい、上方、下方から離れて上昇、または下落したかで判断します。10%以上も離れる(かい離)ようであれば、上げ、下げともにいき過ぎ。やがて修正がくるため、上方ではカラ売り、下方では買い戻しの場面となりそうです。

 

◆ローソク足のヒゲが長い

 

日々のローソク足で、長い上ヒゲや下ヒゲを引いたときは要注意です。長い上ヒゲは、上値が重いことを示しており、下げに転じるサインになる可能性が高くなります。

 

反対に、急落相場のときに引く下ヒゲは、下値で買い勢力が強まったことを示すため、下げ続けていた銘柄であれば底入れとなるケースが多いのです。

 

上値の長いヒゲは売り、下値の長いヒゲは買い──単純にそう記憶しておくだけで、投資の成績は上がると思います。


 
以上、チャートのポイントに関して解説しましたが、ここに挙げたのはごく基本のものばかり。冷静に相場を見るために、チャートをしっかり学んでおきましょう。そうすることで、「まだはもう、もうはまだ」の症候群から脱皮できるでしょう。

 

 

雨宮京子
雨宮総研代表 

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世界一わかりやすい株の売り方

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