実は、夫婦喧嘩を引き起こすキッカケは、極めてささやかな出来事の場合が多いのです。たとえば、「約束の時間に遅れた」だとか「洗濯物を取り込んでない」などなど。そこから「あなたはいつもそうだ」となり、これまでくすぶってきた不満の火種に一気に引火するのです。
このとき不思議にも、「自分の存在を受け入れてくれない」苛立ちや「かまってくれない」寂しさが言葉や感情として意識に上がってくることはありません。現実の表面的な出来事に執着するために、自らの心の奥底を自覚できていないのです。
だからこそ、夫婦喧嘩の悪循環のキッカケとなる感情を見つめ直しさえできれば夫婦関係は改善する可能性があります。そうなのです、お互いが自分の存在を認めて欲しいとか、かまって欲しいという夫婦愛が根底に存在していることを理解できれば、夫婦関係改善のキッカケになるのです。
妻は、夫の「退職後の在宅」を期待していない
少しわき道にそれますが、あえて付け加えておきます。先述した不満の火種の具体例の中で、親の介護の女性負担が問題視されています。妻の介護負担について、夫婦間で納得できる会話を重ね、感謝や労いの言葉をかけるなどの思いやりがなければ、夫婦関係が改善される機会を失ってしまいます。
さらに、夫の退職後、「夫婦でいる時間が増えることは嬉しい」と思っている男性は
48パーセントいますが、女性は約半分の27パーセントです。さらに、「嬉しくない」と思う男性が17パーセントしかいないのに、女性ではほぼ2倍の33パーセントもいるのです(MDRT日本会、2006年)。
60代からの人生が長くなればなるほど、退職後に夫が自宅で長く過ごすことを夫婦ともに希望しない割合が確実に増えているのです。老後の生活不安を理由に再就職する夫が急増しているのも納得できますし、自分から何かすることがないのであれば、自宅に居づらいと言えるかもしれません。
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