日々発表される統計や調査の結果を読み解けば、経済、健康、教育など、さまざまな一面がみえてきます。今回、焦点をあてるのは「神奈川県の最新の公示地価」。どれくらいの地価なのか、これからマイホームを夢見る会社員には気になるところ。注目地点の地価を見ていきましょう。
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神奈川県の住宅地…最も地価が高いのはどこだ?

――東京23区に家を建てよう!

 

と夢見ても、特に23区内だと地価が高くて、一般の会社員の収入ではなかなか実現は難しいもの。そこで多摩川を渡り、隣の神奈川県で……と考える人も多いのではないでしょうか。

 

むしろ鉄道路線沿線であれば、通勤の便がよかったり、生活の利便性も高かったり。それでいて東京よりも安く家を建てられるなら、東京に拘る必要などありません。

 

神奈川県の2021年最新の公示地価を見ていくと、全国的に下落基調だったのは、ここ神奈川県も同じ。平均85万1000円/㎡、前年比0.38%の下落で、全国平均(0.46%下落)よりは持ちこたえた感があります。

 

用途地域を住宅地に絞ると、神奈川県で最も地価が高いのは「神奈川県横浜市中区山手町」で、72万4000円/㎡。みなとみらい線「元町・中華街駅」から山手の坂をのぼること10分ほどの高級住宅街が、神奈川県の住宅街のトップでした。

 

それに続くのが、「川崎市中原区小杉町2丁目」。「武蔵小杉駅」から歩くこと10分、タワーマンションが建ち並ぶ駅周辺からは少々離れた、閑静な住宅街です。

 

確かに東京都の第1位と比較すると、神奈川県の第1位はその6分の1とリーズナブル。しかしささやかな庭と1戸建てを建てようとするなら、トップ20は土地だけで5000万円はくだらない水準。たとえ空き地が売りに出されていても、一般の会社員が購入のために手を挙げられるものではないでしょう。

 

ただベスト100くらいまで範囲を広げると、たとえば98位の「横浜市都筑区茅ヶ崎南5丁目」であれば、31万2000円/㎡。「広い庭付き一戸建て」という夢でなければ、6000万~7000万円ほどで「ちょっとした庭付き一戸建て」が叶えられそうな地価となります。

 

東京都だと、100位程度でやっと1㎡あたり100万円をやっと下回る地価となるので、それに比べると、やはり神奈川県のほうがマイホームの実現性は高くなります。

 

【神奈川県住宅地の地価ベスト10(住宅地)】

1位 神奈川県横浜市中区山手町73番7 (72万4000円)

2位 神奈川県川崎市中原区小杉町2丁目207番4(67万7000円)

3位 神奈川県横浜市港北区日吉本町1-5-10(61万5000円)

4位 神奈川県横浜市中区山手町244番9(55万3000円)

5位 神奈川県横浜市青葉区美しが丘5丁目1番21(52万6000円)

6位 神奈川県川崎市中原区今井南町20-6(51万1000円)

7位 神奈川県川崎市高津区久本3-5-4(50万5000円)

8位 神奈川県横浜市青葉区新石川3丁目16番7(50万0000円)

8位 神奈川県川崎市中原区木月1-9-15(50万0000円)

10位 神奈川県横浜市青葉区美しが丘2丁目28番6(48万2000円)

 

出所:国土交通省2021年公示地価(1月1日時点)より