※画像はイメージです/PIXTA

人生の終わりに向けた活動を表す「終活」。何から始めてよいかわからない、始めるきっかけがないといったことから、なかなか具体的な行動に移せない人も多いようです。今回は、終活のさまざまな取り組みを難易度別(すぐできる順)に紹介していきます。

難易度2…家族との話し合いが必要な終活

・介護や終末期医療について話し合う

・どのような介護や治療を希望するか

・延命処置を希望するか

・葬儀について話し合う

・埋葬について話しあう

 

【難易度2】の終活は、家族との話し合いが必要なものです。終末期医療やお葬式、お墓について考えるため、これらの取り組みだけを「終活」ととらえる場合もあります。家族との話し合いが必要な理由は、万が一のときに実際に動いたり判断したりするのは自分自身ではなく家族だからです。

 

どうしても家族に言いづらいのであれば、せめてエンディングノートなどに自身の希望を書き残しておくようにしましょう。介護・医療の方針や葬儀・埋葬の方法を決めるだけであれば、ひとりでもできます。

 

■介護や終末期医療について話し合う

生きている間であれば、どのような介護や治療を受けたいかの希望を伝えることができます。しかし、認知症になったり危篤状態になったりすると、自分自身で伝えることはできません。

 

万が一のときに備えて、どのような介護や治療を受けたいかを家族で話し合っておきます。たとえば、次のようなことを考えてみましょう。

 

〇認知症で意思表示がうまくできなくなった場合

・手厚いサービスを受けたいか、自身の財産や介護保険で賄える範囲でよいか

・財産の管理は誰に頼みたいか

〇病状の回復の見込みがなく死期が迫っている場合(終末期医療)

・本人に意識がなければ誰の意見を尊重すればよいか

・回復の見込みがなくても延命処置をしてほしいか、延命よりも苦痛を和らげることを優先してほしいか

 

本人に意識がない場合は、延命処置を行うかどうかは家族が決めなければなりません。一度延命処置を始めると、途中でやめることは困難です。延命処置によってかえって苦痛が長引く場合もあって、家族にとっては非常に重い決断になります。終末期医療の方針を話し合っておくことは、家族の負担を和らげることにもなります。

 

■葬儀について話し合う

葬儀については、いまではさまざまな選択肢があります。生前お世話になった人を多数招いて盛大に執り行ってほしいのか、家族だけでよいのか、それとも葬儀そのものを行わないかを話し合っておきましょう。

 

葬儀をしてほしいのであれば、家族に負担をかけないように生前に葬祭業者に相談しておくことも一つの方法です。あわせて、お金の準備もしておきましょう。

 

「葬儀費用の相場は本当に200万円? 葬儀費用の目安と仕組みを解説」では、葬儀の形式や費用について解説しています。葬儀の方法について話し合うときの参考にしてください。

 

このほか、万が一のときに知らせてほしい人の一覧表を作成しておくこともおすすめします。故人の交友関係を家族が知っていたとしても、連絡先を把握できているケースはあまり多くありません。親戚どうしであっても、改めて連絡するとなると連絡先がわからないことがあります。

 

〇埋葬について話し合う

埋葬についても、さまざまな選択肢があります。多くの場合は、先祖代々のお墓に埋葬してもらうか、新たにお墓を建てて埋葬してもらうかが選択肢となります。

 

いまでは、子供や孫に負担をかけたくないといった理由から、お墓を撤去して納骨堂に改葬する、いわゆる墓じまいをする人もいます。これまでの習慣にとらわれない埋葬のあり方として、自然葬や海洋散骨を希望する人もいますが、家族の中には故人を偲ぶ場所があった方がよいと考える人もいます。

 

埋葬の方法は家族も交えて話し合っておくことが大切です。

 

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本連載は、税理士法人チェスターが運営する「税理士が教える相続税の知識」内の記事を転載・再編集したものです。

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