日々発表される統計や調査の結果を読み解けば、経済、健康、教育など、さまざまな一面がみえてきます。今回、焦点をあてるのは「東京都の最新の公示地価」。どれくらいの地価なのか、これからマイホームを夢見る会社員には気になるところ。注目地点の地価を見ていきましょう。
東京の地価ランキング…新スポット続々と誕生の「立川」は上昇率1位 ※画像はイメージです/PIXTA

会社員、東京23区に広々とした一軒家は建てられるか?

――東京23区に家を建てよう!

 

とある会社員が、そう宣言したとしたら「なんて無謀なことを」と思うでしょうか。

 

日本の中心である東京都の地価の平均は、常に全国1位。特に官公庁や大企業の本社機能が集中する23区は高く、地価が発表になる度に銀座の一等地の地価が驚きとともに報道されるのは、いまや風物詩となっています。

 

そんな東京の地価ですが、2020年東京五輪やインバウンドの期待などから上昇を続けていました。しかしコロナ禍の全国的な地価の下落は東京も同様。2021年の公示地価(1月1日時点)は全国平均23万4068円/㎡、下落率は前年比0.46%でしたが、東京都平均は113万3034円/㎡で下落率は1.00%と、全国平均以上の落ち込みとなりました。

 

しかし東京で家を建てやすくなったかといえば、とんでもない。全国平均の5倍ほどという地価の高さは変わらず。

 

用途地域を住宅地に絞ると、東京都で最も地価が高いのは「東京都港区赤坂1丁目」。東京メトロ銀座線や丸ノ内線の「溜池山王」が最寄りとなる地点で、1㎡あたり484万円。ベスト100を見ていくと、ほぼ山手線内の都心ばかりで、「そもそもここは住宅地なのか」と言いたくなるような立地です。

 

99位「東京都中野区中野4丁目」になるとやっと1㎡あたり100万円を下回ります。それでも普通の会社員が東京都23区にゆったりとした一軒家を実現するのは、少々無理な話のようです(関連記事:『【2021年】東京都「住宅地地価」ランキング…価格&上昇率ベスト100』)。

 

【東京都住宅地の地価ベスト10(住宅地)】

1位 東京都港区赤坂1-14-11(4,840,000円/㎡)

2位 東京都千代田区六番町6番1外(4,050,000円/㎡)

3位 東京都港区白金台3-16-10(3,810,000円/㎡)

4位 東京都港区南麻布4-9-34(3,570,000円/㎡)

5位 東京都港区南麻布1-5-11(3,170,000円/㎡)

6位 東京都千代田区三番町6番25(3,160,000円/㎡)

7位 東京都千代田区一番町16番3(3,030,000円/㎡)

8位 東京都千代田区九段北2-3-25(2,960,000円/㎡)

9位 東京都港区赤坂6-19-23(2,750,000円/㎡)

10位 東京都渋谷区恵比寿西2-20-7(2,730,000円/㎡)

 

出所:国土交通省2021年公示地価(1月1日時点)より