脱税と聞くと、まっさきに「企業が税金逃れをして嘘の申告をしたのだろう」と思い浮かべるでしょう。しかしFXなどの投資の世界では短期間で数千万~数億円の利益を出すことも珍しくなく、意図せず脱税をしてしまった会社員も。今回はFXと確定申告について見ていきます。
会社員、知らずに高額脱税…税務署がFXで稼いだ金額を知っている理由 ※画像はイメージです/PIXTA

FXにおける高額脱税の危険性とは?

FXに限らず、投資をして利益を得た人は必ず「確定申告をする」ということを忘れてはいけません。特にFXや仮想通貨のように「短期間で大金を稼げた」というようなタイプの人は確定申告を疎かにするケースが非常に多いです。

 

また、定年退職をした際に受け取った退職金を投資に充てるという人は、今まで会社員だったために自分で確定申告をするということに慣れていません。そうすると翌年に超高額の税金を納めなければならないことも知らないので、高額脱税になってしまうことも考えられます。

 

稼いだ金額に応じて納税をするのは変わらないので、会社員だった人にとっては大金を納税するイメージがあるかもしれませんが、これは今まで働いていた会社が代わりに納税していてくれていたのでそのように感じるだけです。

 

納税の金額はその年に稼いだ金額に応じて割合が異なりますが、数千万円~数億円というような金額になるとおおよそ50%ほどは税金を納めると考えたほうが良いでしょう。

FXで儲けたお金…納税はどうすればいいのか?

納税は前年の収入に応じて納める仕組みになっていますが、その金額を計算してくれるのが「確定申告」というシステムです。きちんと確定申告をしていれば、追徴課税といって余分に税金が徴収されることもありません。しかし今まで会社員だった場合、確定申告とは無縁という人のほうが多いでしょう。

 

確定申告というのは、簡単に言えば「その年に稼いだ金額と支出した金額を記した書類」のようなものになっていて、その書類を提出することによって税務署が翌年に納める税の金額を算出してくれます。

 

税金の割合の話については長くなりますので割愛しますが、「安定して長期的に稼ぐことができる目算」があるのならば、個人として活動するよりも法人化したほうが結果的に納める税金は少なくなります。

 

これは、法人として活動している場合と、個人の場合での税率が異なるためで、日本は世界的に見ても法人税の税率が低い国の一つなので、高額の税金を納めなければならない状況になっているのならば法人化したほうが良いということです。