住宅ローンの返済方法である「元利均等返済」と「元金均等返済」に関する疑問や不安について、ファイナンシャルプランナーの西澤京子氏・税理士法人スマートシンク代表の菊地則夫氏監修の書籍『住宅ローン&マイホームの税金がスラスラわかる本2021』(株式会社エクスナレッジ)より一部を抜粋、編集して紹介します。

「元利均等返済」と「元金均等返済」どっちが有利?

Q 「元利均等返済」と「元金均等返済」、どちらを選べばいいのでしょう? それぞれのメリットやデメリットを教えてください!

 

西澤さん 元金均等返済を扱っていない銀行もあります。フラット35など、両方用意されている住宅ローンを利用するときは、どちらを選べばいいか迷いますよね。

 

星子さん そうですね。迷います。

 

西澤さん それぞれのメリット、デメリットを知っておき、自分に合うほうを選ぶようにしましょう。まず、元利均等返済のメリットは返済スタート時の返済額が元金均等返済よりも少なくなること。

 

星子さん 元利均等返済のデメリットはありますか?

 

西澤さん 利息が元金均等返済に比べて多い分、総返済額が多くなります。ただし、早期の繰り上げ返済では元金均等返済よりも利息軽減効果が高くなります。

 

星子さん 元金均等返済はどうでしょうか?

 

西澤さん 返済スタート時の返済額が高めという難点はありますが、元利均等返済に比べて利息が少ないため、総返済額が少なくなるのがメリット。当初の返済額が無理なく払える範囲なら、元金均等返済のほうが有利です[図表2]。

 

[図表2]「元利均等返済」と「元金均等返済」の特徴を知っておこう
[図表2]「元利均等返済」と「元金均等返済」の特徴を知っておこう

 

【ここがポイント!】

 

Point 01 元利均等返済と元金均等返済を比べると、当初の返済額は元利均等返済のほうが少ない。

 

Point 02 繰り上げ返済をせずに返済を続けると、完済までの総返済額は、元金均等返済のほうが少ない。

 

Point 03 早めに繰り上げ返済をすると、利息軽減効果は元利均等返済のほうが高い。

 

【注目キーワード】元金均等返済での試算

モデルルームやモデルハウスで資金計画を相談した場合、要求しなければ元金均等返済では試算してもらえないことがほとんど。元利均等返済での試算の結果、総返済負担率が20%以下なら、元金均等返済でも返済に無理がない可能性がある。試算をしてもらおう。

 

 

西澤 京子

1級ファイナンシャル・プランニング技能士

菊地 則夫

税理士法人スマートシンク代表

 

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