「税金の前払いの予定納税にメリット」元国税専門官アドバイス

「確定申告するのが面倒くさい」「節税したいけど、どうしたらいいか分からない」……、毎年このような声をよく聞く。日本の税制は、納税者自ら確定申告をする「申告納税制度」で、申告内容の一部は納税者の選択に委ねられているのだ。申告相談に携わった元国税専門官が、節税にはどっちが得なのか、プロの税金術を公開する。本連載は小林義崇著『元国税専門官が教える! 確定申告〈所得・必要経費・控除〉得なのはどっち?』(河出書房新社) より一部を抜粋し、再編集したものです。

予定納税しないと延滞税のデメリットも

還付加算金の割合は、利子税と同じく、「年7.3%」と「特例基準割合」のいずれか低い割合が適用されます。

 

平成30年分と令和元年分の還付加算金の割合は年率1.6%ということです。所得税の予定納税の場合、一般的には12月1日を起算日として、その後還付金が決定する日までの日数に応じて還付加算金が算出されます。

 

じっさいの計算はかなり複雑なので、ここでは説明しませんが、予定納税をして、その後還付金が出てくるというのは、「国に対してお金を貸していた」ということと同じです。そのため、利息として還付加算金をもらえるという構図になっています。

 

投資という見方をすると、年率1.6%というのは、魅力的です。いまや銀行の定期預金の金利でさえも1%を下回る状況ですから、銀行に置いておくお金があるのであれば、とりあえず予定納税をしておくのは、合理的な選択だと思います。

 

ただし、予定納税をするには、それなりの資金を用意しておかなくてはいけません。予定納税の通知がきたのに、納税をせずに放っておくと延滞税がかかってしまいます。

 

そういった意味では、予定納税を活用したい人は、つねに売上などのうち一定額を納税資金として確保しておくとよいでしょう。

 

もし、予定納税の通知がきたけれど、業績が悪化するなどして納税をする余裕がないときには、「減額申請」の手続きをおこないましょう。その年の6月30日の状況によって、7月15日までに「予定納税額の減額申請書」を税務署に出すことで、予定納税額を減額してもらうことができます。

 

予定納税による還付加算金は、誰でも使えるというものではありませんが、とくに年によって業績が大きく動くような場合は、少なくないメリットになる可能性があります。

 

本記事は「確定申告〈所得・必要経費・控除〉得なのはどっち?」(河出書房新社)の一部を抜粋し、2021年5月現在の法令等に合わせ加筆したものです。法改正などにより、内容が変更となる可能性があります。

 

小林 義崇
フリーライター 元国税専門官

 

 

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    フリーライター

    1981年、福岡県生まれ。西南学院大学商学部卒業。2004年に東京国税局の国税専門官として採用され、以後、都内の税務署、東京国税局、東京国税不服審判所において、相続税の調査や所得税の確定申告対応、不服審査業務等に従事。2017年7月、東京国税局を辞職し、フリーライターに転身。書籍や雑誌、Webメディアを中心とする精力的な執筆活動に加え、お金に関するセミナーも行っている。近著に『すみません、2DKってなんですか?』(サンマーク出版)がある。

    著者紹介

    連載「得なのはどっち?」難しい確定申告を分かりやすく解説

    確定申告〈所得・必要経費・控除〉得なのはどっち? 元国税専門官が教える!

    確定申告〈所得・必要経費・控除〉得なのはどっち? 元国税専門官が教える!

    小林 義崇

    河出書房新社

    クイズ形式で出題。ベスト・チョイスはどっちか? 青色申告or白色申告。開業届を出すor出さない。家族を雇うorパートを雇う。iDeCo or小規模企業共済。郵送で申告or e‐Tax。国税専門官として数多くの申告相談に携わった著者…

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