いま、弁護士や税理士などの士業は過渡期を迎えようとしています。「AIに仕事が奪われる」との声も……。しかし、士業のすべてなくなるわけではなく、人間にしかできない仕事がまだまだあります。AIやITなどの技術革新が続くなか、士業の仕事に付加価値をつける方法を税理士、公認会計士、心理カウンセラーとして活躍する著者が明らかにします。本連載は藤田耕司著『経営参謀としての士業戦略 AI時代に求められる仕事』(日本能率協会マネジメントセンター)から一部を抜粋し、再編集したものです。

「未来の仕事」ができない3つの理由は

ご自身の時間の使い方はどうでしょうか。「未来の仕事」はどれほどできているでしょうか。

 

「未来の仕事」ができない理由としては次の3つが考えられます。

 

① 仕事を「未来の仕事」と「今の仕事」に区別していない
②「未来の仕事」をする時間がない
③「面倒くさい」「怖い」という感情の存在

 

未来の仕事ができない理由①仕事を「未来の仕事」と「今の仕事」に区別していない

 

自分の仕事内容を「未来の仕事」と「今の仕事」に区別していなければ、「未来の仕事」は緊急性がないことが多いため、時間のほとんどを「今の仕事」に使いがちです。日々、仕事に取り組む際には、「今の仕事」なのか「未来の仕事」なのかを意識するようにしましょう。

 

「未来の仕事」として何をすればわからないという場合は、「自社にとって将来性のある事業とは?」「時代の流れに合わせた対応とは?」という視点でアンテナを高く張り、情報収集を行いましょう。

 

私は書籍やインターネットでも情報収集をしますが、特に重視しているのは、「人と会うこと」です。業界を問わず先進的な取り組みをしている人とお会いして、業界動向や今後の展開についてさまざまな考えを伺います。これによって雑誌や記事では手に入らない「生」の情報に触れられます。

 

私自身も勉強会や交流会を主催していますが、こうした活動を通して有益な情報が手に入っており、そこから新たな「未来の仕事」のヒントをたくさんいただいています。

 

未来の仕事ができない理由②「未来の仕事」をする時間がない

 

やるべきことが明確になっても、そのための時間がとれないのは切実な問題です。

 

多くの士業のみなさんは日々大変忙しくされていると思います。その日々の仕事に「未来の仕事」が含まれていればよいのですが、「今の仕事」だけで忙しいならば、時間の使い方を考える必要があります。

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経営参謀としての士業戦略 AI時代に求められる仕事

経営参謀としての士業戦略 AI時代に求められる仕事

藤田 耕司

日本能率協会マネジメントセンター

AIの利用が広がるにつれ、多くの士業が「定型的で単純な手続き業務はAIに取って代わられかねない」と危機感を強めています。 起業して新事業を始めたり、いち早くAIを取り入れたりするなど、業務の見直しに取り組む動きも出始…

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