(※写真はイメージです/PIXTA)

親から相続した不動産が老朽化していて売却できずに「空き家」のままにしておくと、場合によっては固定資産税は最大6倍になるといいます。近年、社会問題にもなっている「空き家問題」の解決策について見ていきます。※本連載は、平野克典氏と金子嘉徳氏の共著『相続のお守り』(総合法令出版)より一部を抜粋・再編集したものです。

価値が低い不動産を相続した場合は「相続放棄」も検討

田舎の山林や家屋など価値が低い不動産を相続した場合は、処分に悩まされるものです。自治体への寄付も考えられますが、どんな不動産でも寄付できるわけではなく、価値のない土地を受け取ってもらえることは、まずありません。

 

不動産仲介業者にお金を支払って引き取ってもらうほかない土地も少なくありません。なかにはそれすらできない、つまり手放すことができない場合もあります。

 

そうしたときは、相続放棄も視野に入れましょう。ただし、相続放棄をすれば、ほかの遺産の相続権もすべて失います。

 

例えば、都会にある築年数の浅い賃貸アパートと、価値のない田舎の山林が遺産だとします。山林を相続したくないからといって相続放棄をすれば、賃貸アパートも手放さなければいけません。

 

どちらがいいかは、まさにケースバイケースです。一概にはいえません。相続放棄は一度申立てをしてしまうと、後から撤回はできません。後悔のないように考えましょう。

 

◆アドバイス
先祖代々の土地など、金銭面だけで考えるべきではない場合もあるでしょう。しかし、そうしたリスクを自分が相続すれば、次に子、孫に受け継がれてしまう。割り切れるのであれば、自身の代で手放しておくべきです。

 

平野克典

司法書士平野克典事務所 所長・司法書士

 

金子嘉徳

株式会社フロンティアグループ 代表取締役

 

 

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相続のお守り

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平野克典、金子嘉徳

総合法令出版

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