予想が当たる確率は低くても…株式評論家が必要だといえるワケ

株価の値動きを予想するのは非常に困難です。その一方で、株式の予想を立てて世間に公表している人、それを生業としている人たちもいます。投資初心者の場合、自分で熟慮を重ねて予想を立てるより、決して当たる確率が高いとはいえなくても、プロの意見を聞くことには十分な意義があるといえます。なぜなのでしょうか。経済評論家の塚崎公義氏が解説します。

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株価の長期予想は経済予測、短期予想は市場予測

世の中には、株価を予想して公表している人が大勢います。それを商売にしている人も大勢います。しかし、彼らの予想がそれほど当たっているというわけではないようです。

 

株価の予想は簡単ではありません。長期予測であれば、経済を予測し、企業業績を予測すれば株価が予測できそうですが、それとて容易なことではないようです。ファンドマネージャーが丁寧に銘柄を選ぶ投資信託(アクティブファンド)の成績も、平均株価と比べてそれほどいいとはいえないようですから。

 

まして短期予測は、なおさら容易ではありません…というより、ほぼ不可能だと筆者は考えています。それは、短期の株価変動の基本は「美人投票」だからです。

短期の株価変動予測は、困難というより「無理」

美人投票というのはケインズの言葉で、「みんなが上がると思った株は皆が買うから上がる」といった意味です。つまり短期投資においては、いい銘柄を探し当てるよりも、人々の噂を素早く読み、人々が買いそうな株を先回りして買うことが重要だ、というわけです。

 

平均株価に関しても同様で、人々が株に強気になるか弱気になるかを予想して、人々が強気になりそうだったら株を買い、弱気になりそうだったら株を売る、ということが重要だというわけです。

 

理屈を聞けばなんとなく納得してしまいますが、問題なのは、人々が今日から明日にかけて強気に転じるのか、弱気に転じるのかを予想することは不可能だという点です。つまり、短期の株価は予想できない、というわけですね。

 

通常時の株価予想もむずかしいですが、バブル期の株価予想も困難です。バブル期には「明日も上がるでしょう」といっておけば高い確率で当たりますが、ほかの評論家も同じことをいい、投資家たちも同じことを考えているので、話を聞いてもらえません。

 

しかし、「明日はバブルが崩壊するでしょう」と予想するのはリスクが高すぎます。バブルはいつ崩壊するかわからないから膨らんでいるのです。つまり、バブル期の株式評論家の予想もむずかしい、ということですね。

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

プロの半分が買い、半分が売っているので…

評論家の予想が当たらない事情を説明するなら、「プロの半分が値上がりを予想して買い注文を出し、プロの半分が値下がりを予想して売り注文を出しているから、いまの値段が成立しているのだ。そんなときに上がるか下がるかを予想するのは、プロでも無理だ」といったところでしょうか。

 

市場で短期売買をしているプロは、株価の短期予想が上手だから生き残っているのかもしれませんし、投資家相互の噂を含めた情報が容易に得られるから投資が上手なのかもしれませんが、それでもすべてのプロの平均は、基本的には「ゼロ」になるはずです。

 

投資初心者が高値で買って底値で投げ売りするようなことをするから、その分だけプロ全体としては利益が得られている、ということなのでしょうが(笑)。

 

そして、株式評論家の予想が、売買しているプロより高い確率で当たるとも考えにくいでしょう。動物的な勘が優れている人等々は、評論家にはならずに自分で売買をして儲けるなり、売買を担当するプロとして高い給料をもらうなりするでしょうし、噂や口コミなどの情報も、評論家より売買しているプロのところへ多く入るでしょうから。

 

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経済評論家

1981年東京大学法学部卒、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行。主に経済調査関連の仕事に従事したのち、2005年に退職して久留米大学へ。現在は久留米大学商学部教授であるが、当サイトへの寄稿は勤務先と無関係に個人として行なっているものであるため、現職欄には経済評論家と記すものである。

著書に、『老後破産しないためのお金の教科書―年金・資産運用・相続の基礎知識』『初心者のための経済指標の見方・読み方 景気の先を読む力が身につく』(以上、東洋経済新報社)、『なんだ、そうなのか! 経済入門』(日本経済新聞出版社)、『退職金貧乏 定年後の「お金」の話』『なぜ、バブルは繰り返されるか?』(以上、祥伝社)、『経済暴論』『一番わかりやすい日本経済入門』(以上、河出書房新社)など多数。

趣味はFacebookとブログ。

著者紹介

連載「不確実性の時代」を生きる、投資初心者のための株式投資入門

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