株式投資「短期投資はバクチ、長期投資は資産形成」という真実

近年では、政府によるNISAやつみたてNISAの推進もあり、投資は資産形成の有力な選択肢として広く認知されてきました。かつては「株=バクチ」のような認識を持たれていた時代もありましたが、とはいえ、短期の売買はギャンブル的な要素があるため、あながち誤解とはいい切れないところです。本記事では、株式の短期投資と長期投資の根本的な差異について、経済評論家の塚崎公義氏が解説します。

【期間限定/参加特典付】
医師だけしか買えない「不動産投資物件」ご紹介WEBセミナー 

「株=バクチ打ち」と思われていた時代もあったが…

ひと昔前までは「株に手を出す」などという言葉があり、株式投資というと「バクチ打ちのすることで、マトモな人間のすることではない」と考える人も少なくありませんでした。

 

たしかに、今日買って明日、あるいは数ヵ月後に売って値上がり益を稼ごうとする株の短期投資には「バクチ的な面」があるため、そのように考える人がいるのも理解できます。しかし、「短期投資」と「長期投資」は、同じ株式投資でもまったく別のものなのです。

 

短期投資は「企業そのものが変化しないのに、株価が変化する」という動きを利用しようとするもので、長期投資は「企業自体が価値を生み出したり、成長したりする」ことを利用しようとするものです。そこで本稿は、長期投資について論じようというわけです。

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

「オーナー社長の収益」と「長期投資」の類似点

株式会社のオーナー社長をイメージしてみましょう。彼らは会社を作って育てて儲かる会社にして豊かになったのです。会社を作ること自体がリスクですから、「賭けに勝った」といえなくはありませんが、彼らは「ビジネスで成功した」と表現されるのが普通でしょう。

 

会社は社長から資本金を受け取り、銀行から金を借り、労働者を雇い、材料を仕入れて物(財およびサービス、以下同様)を作って販売します。売値と材料費の差は付加価値と呼ばれます。企業が生み出した価値、ということですね。

 

付加価値は、労働者に賃金、銀行に金利、株主である社長に配当という形で分配されます。配当されなかった利益は内部留保されますが、これも株主の持分の増加という形で株主に還元されるわけです。

 

ちなみに、内部留保は株主のものです。会社が解散する時には資産を売って負債を返して残りは株主が受け取ることになるわけですから。そして、内部留保が増えると株価にも上昇圧力がかかります。PBRが同じだとすれば、内部留保が増えて自己資本(純資産)が増えたほうが株価が上がるからです。

 

つまり、社長が配当を受け取ったり内部留保増加による株価上昇の恩恵に預かったりするのは、企業が生産活動によって価値を生み出していることの結果として、その分け前にあずかっているのです。

 

\\12/4開催//
「フィリピン×シンガポール」世界の富裕層が実践する資産保全術

経済評論家

1981年東京大学法学部卒、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行。主に経済調査関連の仕事に従事したのち、2005年に退職して久留米大学へ。現在は久留米大学商学部教授であるが、当サイトへの寄稿は勤務先と無関係に個人として行なっているものであるため、現職欄には経済評論家と記すものである。

著書に、『老後破産しないためのお金の教科書―年金・資産運用・相続の基礎知識』『初心者のための経済指標の見方・読み方 景気の先を読む力が身につく』(以上、東洋経済新報社)、『なんだ、そうなのか! 経済入門』(日本経済新聞出版社)、『退職金貧乏 定年後の「お金」の話』『なぜ、バブルは繰り返されるか?』(以上、祥伝社)、『経済暴論』『一番わかりやすい日本経済入門』(以上、河出書房新社)など多数。

趣味はFacebookとブログ。

著者紹介

連載「不確実性の時代」を生きる、投資初心者のための株式投資入門

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

登録していただいた方の中から
毎日抽選で1名様に人気書籍をプレゼント!