一定期間におけるマーケットの上昇銘柄数と下落銘柄数の比率である「騰落レシオ」は、マーケットの過熱感を示す指標です。個人投資家はどのように確認し、どのように活用すればよいのでしょうか。※本連載では、AI技術を用いた株価予測ソフトを開発する、株式会社ソーシャルインベストメントでトレーダーとして活躍する川合一啓氏が、個人投資家が株式市場で勝ち続けていくための極意について説明していきます。

騰落レシオはどのように活用すべきか?

ではそんな騰落レシオを、投資家はどのように活用するべきでしょうか。

 

実は、「騰落レシオでマーケットが過熱しているから買いだ」などと簡単に考えるのはあまりにも危険であり、そこにまず注意を払う必要があるでしょう。永遠に値上がりを続けるマーケットなどありません。どこかで落ちるタイミングが必ずあるのですから、それを肝に命じておき、過熱しすぎていないかどうかは、常に考えるべきなのです。

 

また、騰落レシオはあくまで、そのマーケットの過熱感を示す値にしか過ぎません。たとえ130%を超えていたとしても、値下がりしている銘柄もたくさんあるのです。ですから個別株に投資する場合は、騰落レシオを一旦頭から切り離し、その個別株のみをしっかりと評価して売買の決断を下す必要があるのではないでしょうか。

 

ただし、たとえ個別株に投資するとしても、騰落レシオは補助的情報として活用することが可能です。

 

「マーケットが過熱しているのにこの銘柄だけまだ過小評価されている。今買っておけばじきに上がるだろう」

 

「この銘柄はもう割高だけど、マーケットがまだ過熱しているから、もう少し待ってもっと上がったら売ろう」

 

「マーケットの過熱とともに、この銘柄は非常に割高になってしまった。すぐに売った方がよい」

 

このように、個別銘柄売買のタイミングを図る際に、騰落レシオの示すマーケットの過熱感も情報の1つとすることができるからです

 

■まとめ

市場の過熱感を示す騰落レシオは、時系列で確認し、補助的情報として活用するのが賢明

 

一定期間におけるマーケットの上昇銘柄数と下落銘柄数の比率である騰落レシオは、そのマーケットの過熱感を示しています。

 

そしてそれは、時系列順に確認できるとよりマーケットの過熱具合が明確になります。モーニングスターで確認するのが、誰にでもできるもっとも簡単な方法でしょう。

 

ただし、それだけで投資判断をするのではなく、補助的情報として活用するのが賢明です。

 

 

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