日本のお米農家が「商品先物取引」を活用する、これだけの理由

先物取引では「損益が発生しない」状況を作り出し、価格変動による損失を回避することが可能です。日本のお米農家では、商品先物取引で価格を固定させ、お米の価格変動リスクをヘッジする方法が広く知られています。この「価格変動リスクのヘッジ機能」のさらなる利点について、三次理加氏の『お米の先物市場活用法』(時事通信出版局)より一部編集・抜粋し、解説します。

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商品先物市場には「資産運用機能」が働いている

■資産運用機能

 

商品先物取引は、現物の受渡しをすることなく、売値と買値の差額(差金)を授受することにより取引を終了させることができる取引です。これを差金決済といいます。この場合、売値と買値の差額が損益となります。また、少額の資金(=証拠金)を差し入れまたは預託する*4ことにより、その数倍から数十倍の取引を行うことができます。

 

商品先物市場は、これらの特徴を利用して投資家が利益を追求する、という「資産運用機能」を持っています。ちなみに、商品先物取引の利益追求方法は、次の通り、主に3種類あります。

 

a.価格の上昇で利益を追求

b.価格の下落で利益を追求

c.価格の上昇・下落に関係なく利益を追求

 

aは、「価格上昇を期待して買い、上昇したら転売する」という方法で、基本的な投資方法といえます。株式の値上がり益を追求する、不動産の値上がり益を追求する、といった一般的な投資と同じ考え方です。

 

これに対し、bは「価格下落を期待して売り、下落したら買戻す」という手法により利益を追求する方法です。aおよびbは、商品先物市場における基本的な利益追求方法です。

 

一方、cは、同じような値動きをする2商品の一方を売り、他方を買うことにより、両者の価格差の拡大(または縮小)で利益を追求する手法です。この手法は、「鞘(さや)取り」と呼ばれます。鞘とは価格差のことです。

 

鞘取りは、商品市場だけではなく、株式市場でも利用されている投資手法の一つです。たとえば株式の場合、同業種などの相関性の高い2銘柄のうち「割高な銘柄を売り、割安な銘柄を買う」という鞘取りが行われることがあります。

 

*4「差し入れ」「預託」ともに、顧客が商品先物取引業者へ証拠金を入金する、という行為。(株)日本商品清算機構への預託方法により呼び方が異なる。

 

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ファイナンシャルプランナー
CFP(R)認定者

大学卒業後、商品先物老舗のカネツ商事に入社。ラジオNIKKEI第一「ファイナンシャルBOX」、BSジャパン「マーケットウィナーズ」に出演、「夕刊フジ」「証券タイムズ」にコラムを執筆するなど商品市況コメンテーターとして活躍。同社退職後は、FPとして独立し、執筆、講演を中心に活動。2012年に経済産業省・産業構造審議会・商品先物取引分科会委員を務める。主な著書に『ネットで簡単!リカがやさしく教える商品先物 超入門』(柏書房)、『商品先物市場のしくみ』(PHPビジネス新書)などがある。

著者紹介

連載最も身近な投資商品?お米の先物取引

お米の先物市場活用法

お米の先物市場活用法

三次 理加

株式会社時事通信出版局

先物取引といえば、ハイリスク・ハイリターンな資産運用、投機というイメージが強い。一方、生産者、集荷業者、卸売業者、飲食業者等の立場で先物市場を利用する場合には、次のようなメリットがある。 1価格変動のリスクヘッ…

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