近年、行政への「ゴミ屋敷」に関する相談が増えています。その理由は様々ですが、「認知症」の症状がある場合は注意が必要です。今回は、認知症とゴミ屋敷の因果関係を探り、認知症の親が1人で住む実家が「ゴミ屋敷化」しないための方法を紹介します。※本連載は、ダイヤモンドプリンセス号の除染作業にも従事した、特殊清掃のプロ集団である「特掃隊」の連載「HOW TO コラム」より一部を抜粋・再編集したものです。

認知症の方の家が「ゴミ屋敷」になるのを防ぐ方法3つ

周囲の住民の方に迷惑をかけないためにも、ゴミ屋敷化を進めてしまう認知症に、なるべく早い段階で気づくことが大切です。具体的にはどのようなことをしたらいいのか、ゴミ屋敷化を防ぐ方法ついて紹介します。

 

●ゴミ屋敷化を防ぐ方法①:こまめな連絡をとる

一番大切なのは、やはり家族がコミュニケーションをとること。親と離れて暮らしている方は特に意識して、親と連絡をとるようにしましょう。

 

ゴミ屋敷化する高齢者の多くは、寂しいという気持ちを抱えています。ゴミ屋敷化に拍車をかける収集癖も、根底には寂しさを埋めたいという心理が強く関わっているのです。週に2回連絡する、毎週水曜日には電話をするなど、こまめにコミュニケーションをとることで、つながっている安心感を与えられます。

 

たとえ認知症が始まってしまったとしても、普段から連絡をとっていれば、親の言動や変化を察知しやすいので、ゴミ屋敷化が深刻になる前に気づきやすいでしょう。

 

●ゴミ屋敷化を防ぐ方法②:不要なものをそっと処分する

紙ナプキンや割りばし、木の枝など、明らかにゴミとなるようなものを集めていると気がついたら、そっと処分してごみが溜まらないようにします。

 

処分するときのポイントは、一部を捨てること。一度に全部捨ててしまうと、本人に気づかれてしまい、騒いだり暴れたりする可能性があります。捨てられていると本人が気づかない程度に、不要なものを捨てましょう。本人がデイサービスなどで外出している時間に処分するのも、気がつかれないため一つの方法です。

 

●ゴミ屋敷化を防ぐ方法③:ゴミ屋敷清掃業者に依頼する

自分たちの手に負えないと思ったら、業者に依頼することをおすすめします。プロの手法を持って適切に処理することで、短時間で完了し、感染症といった危険性を回避できるなど、労力削減と安全性が保障されます。

 

ゴミ屋敷は、時間が経てば経つほど悪化してしまいます。家の被害とコストを最小限に抑えるために、業者への相談・ご依頼は早いに越したことはありません。

 

■まとめ

 

認知症とゴミ屋敷の関係性について紹介しました。ご依頼された方のなかには、認知症の家主が糞尿をその場でしてしまっており、害虫が発生、家中から異臭が漂い、床が全部腐ってしまっていることもありました。

 

ここまでのゴミ屋敷になってしまうと清掃だけでは追い付かず、何百万という莫大なリフォーム料金が発生します。大家さんへの違約金も必要になるでしょう。認知症の方に限らず、ゴミ屋敷は高額な費用がかかってしまう場合があります。

 

早い段階で気づくことができれば、被害を最小限に抑えられます。ゴミ屋敷化を防ぐためにも、家族間のコミュケーションを見直してみてください。

 

 

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