(※写真はイメージです/PIXTA)

相続発生時、土地や株式といった「課税対象となる財産」は把握していても、肝心の財産の価格の出し方がわからないという方は少なくありません。ここでは、土地、有価証券、非上場株式の財産評価の基本を解説します。相続税対応の留意事項・チェック表あり。※本記事は、『中小企業&資産家のための税目別誤りやすい税務への対応Q&A』(株式会社ぎょうせい)より抜粋・再編集したものです。

相続税対応の留意事項・チェック表

【被相続人】

 

□ 1.戸籍謄本(出生時からのもの・相続人確定資料)はありますか。

●出生時からの戸籍謄本(原戸籍)

●法定相続情報一覧表でも可

 

【相続人】

 

□ 1. 戸籍謄本

●出生からのものはありますか。

 

□ 2.印鑑証明書はありますか

●遺産分割協議書に押印したもの

●相続人全員のもの

 

□ 3.住民票(相続人全員)はありますか。

 

□ 4.遺産分割協議書の写しはありますか。

●相続人全員の押印のあるもの

●押印は印鑑証明を受けたもの

 

□ 5.遺言書の写しはありますか。

 

【不動産】

 

□ 1.固定資産税評価証明書はありますか。

●亡くなった年分の土地及び家屋の証明書

 

□ 2.登記事項証明書(登記簿謄本)はありますか。

●所有不動産全部のもの

 

□ 3.公図・実測図等はありますか。

●土地建物の所在・形状のわかるもの

●建物建築確認書等

 

□ 4.借地契約書(土地賃貸借契約書)はありますか。

 

□ 5.家屋賃貸借契約書はありますか。

●貸付先の住所氏名、預り保証金等の金額のわかる書類

 

【有価証券】

 

□ 1.残高証明書/預り書はありますか。

●家族名義で取引がある場合はその名義の取引残高も

 

□ 2.株主名簿はありますか。

●非上場株式の場合

 

【現金・預金】

 

□ 1.手持現金有高

●相続開始日現在の手持現金の明細

●相続開始の3 〜 5年前の預貯金からの出金で使途が分からないもの

 

□ 2.残高証明書

●家族名義預貯金で相続財産と認められるものはありますか。

 

□ 3.預貯金通帳の写しはありますか。

●家族名義の預貯金通帳も

●過去の入出金状況の検討

 

【生命保険】

 

□ 1.支払通知書はありますか。

 

□ 2.生命保険金の権利はありますか。

●契約者が被相続人で被保険者が相続人等の生命保険契約がある場合その保険証の写し

 

【退職金】

 

□ 1.退職金の支払通知書はありますか。

 

□ 2.相続税の申告期限後に支払われる退職金はありませんか。

 

【債務】

 

□ 1.借入金

●借入の契約書等債務の事実を証する書類

●金融機関からの借入金は残高明細

●借入の使途の確認

 

□ 2.預り敷金・保証金の明細

 

□ 3.未払金

●電気・ガス等公共料金

●口座振替の場合、その通帳の確認

●亡くなった後に支払った医療費の領収書

 

【葬式費用】

 

□ 1.葬式費用明細一式

●通夜及び告別式の費用

●葬式のお手伝いの方に支払った金額

●お布施の支払先住所

 

与良 秀雄

iTAX税理士法人 顧問

千葉商科大学(会計ファイナンス研究科) 客員教授


 

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中小企業&資産家のための税目別 誤りやすい税務への対応Q&A

中小企業&資産家のための税目別 誤りやすい税務への対応Q&A

伏見 俊行(編著)

株式会社ぎょうせい

中小企業や資産家の円滑な税務対応のために、重要な税情報と、納税者が自発的に適正な税務対応を行うために役立つ情報を提供。特に重要な事項、誤りやすい事項、質問の多い事項をQ&A形式で平易に解説する。

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