衝撃…いつもの「ブルーライトカットメガネ」、逆効果だった

スマホやPCはもはや生活必需品といっても過言ではありません。なかには疲れ目や睡眠障害を予防するために、ブルーライトカットメガネを愛用している人も少なくないでしょう。ところが最近、日本眼科学会らより衝撃の「報告」が行われました。一体どのような内容なのでしょうか? 年間2000件もの眼科手術を行うスゴ腕ドクター・佐藤香氏が、ブルーライトカットの「新常識」についてやさしく解説します。

医師の方はこちら
無料メルマガ登録はこちら

「小児のブルーライトカットメガネはオススメしない」

こんにちは。アイケアクリニック医院長、眼科医の佐藤香です。4月14日、小児がブルーライトカットメガネを使用することについて、日本眼科学会を含めた眼科6団体が共同で報告を行いました。すでに報道やネットのニュースを見てご存じの方もいらっしゃるかもしれませんね。

 

私は学会側から送られてきたメールで知ったのですが、突然のことでやや驚きました。報道内容を見聞きした皆さんも、やはり驚いたのではないでしょうか。ただ、報道では少しわかりにくい表現もありました。そこで本稿では、ブルーライトとは何か、今回の報道はどういう内容だったのか、実際にブルーライトカットメガネの何がいけないのかなどについて、わかりやすく説明したいと思います。

大人も子どもも「ブルーライトを浴びる時間」が増加

それではまず、ブルーライトについて簡単にご説明しましょう。人の目で見ることができる光を「可視光線」と言います。ブルーライトはそのなかで最も波長が短く、強いエネルギーを持っている光です。そのため目の角膜や水晶体に吸収されずに、目の奥にある「網膜」にまで到達してしまうことがあり、網膜に悪い影響を及ぼしてしまうのではないか?と懸念されています。

 

ブルーライトは、スマートフォンやゲーム機、PCなどのディスプレイからも放出されているので、これらのデバイスを見るときには注意が必要と言われていることは、すでにご存じでしょう。

 

ブルーライトには体内時計のリズムを整える作用があります。しかし、だからこそ夜間にスマホなどを長時間見る行為は、体内時計のリズムを乱してしまうので、睡眠障害の原因になりうるとも言われています。その対策として、様々なメーカーからブルーライトをカットするメガネが発売されるようになりました。実際に使用している方も多くいらっしゃると思います。

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

近年ではお子さんがスマホやゲーム機を使用する機会が増えたので、お子様用のブルーライトカットメガネもたくさん発売されるようになりましたね。わが子にメガネをかけるように促す親御さんも増えましたし、眼科での相談件数も多くなっています。

 

さらには、コロナ禍によってオンライン授業が急速に広まったので、お子さんにとってPCやタブレットはもはや生活必需品になりつつあります。だからこそ、ブルーライトの影響を心配する方がいっそう増えているのではないかと考えています。

「日中のブルーライトカット」は子どもの成長に悪影響

実は3月頃、アイウェアブランドのJINSさんが、渋谷区の小中学校にブルーライトカットメガネを寄贈するという発表をしていました。ところが4月14日の報告を受けて、今後の対応について渋谷区の教育委員会と検討しているとのことです。このように、今回の報告は様々な方面に大きな影響を与えています。

 

実際のところ、今回の報告はどのような内容だったのでしょうか? わかりやすくご説明したいと思います。

 

まず結論をひと言で述べると、「ブルーライトカットメガネは成長に悪影響を与える可能性があるため、お子さんに使用させるのは推奨しません」ということです。

「近視のリスク」が高まるだけで、特にメリットなし

なぜ成長に悪影響があるといえるのでしょうか。その根拠について詳しく見ていきましょう。

 

ブルーライトは自然光にも含まれています。PCやスマホ、ゲームなどのデジタルデバイスが放出するブルーライトの量は、曇りの日に窓越しで入ってくる自然光に比べて実は少なく、網膜に障害を生じさせるレベルでもありません。そのためデジタルデバイスのブルーライトを必要以上に恐れる必要はない、ということになります。

 

また、太陽の光を浴びることと、お子さんの近視には意外な関係があります。十分に太陽光を浴びないと、近視が進行する恐れがあるのです。そのため日常的にブルーライトカットメガネを使用すると、本来必要な太陽光まで目に入らなくなり、近視が悪化する可能性があります。だからこそ今回の報告は、お子さんのブルーライトカットメガネの使用は推奨できないと述べているのです。

 

さらにアメリカ学会誌に掲載された報告では、ブルーライトカットメガネには眼精疲労を軽減する効果はまったくない、と指摘されています。そのため、疲れ目の予防策として使う場合にも特に意味がないことになります。

 

ただし、あくまで日中にブルーライトをカットするメリットはない、という話です。ブルーライトが体内時計に影響を与えてしまうということは、いくつかの論文で指摘されています。先ほども述べたように、夜遅くまでデジタルデバイスの画面を見る行為は、睡眠障害を引き起こしかねません。

 

以上、これらの理由により、お子さんのブルーライトカットメガネの使用は推奨しないという報告でした。最後にもう一度まとめると、お子様に対して日中ブルーライトカットメガネを使用させることは、必要な太陽光をカットしてしまい、結果、近視の進行に悪影響を与えてしまうだけで、特にメリットはないとのことです。よってお子さんが使用することはオススメしない、ということになります

 

現在、小中学校のデジタル授業化が進んでいます。そのようなタイミングだからこそ今回、学会は正しい情報をスピーディに報告したようです。

 

生活スタイルがどんどん進化していくなかで、きっと今のお子さんは、ご両親の経験した子ども時代とはまるで違う学校生活を送っているのではないでしょうか。私自身も親の一人ですが、実際、子どもたちの学習環境の変化に日々驚かされるばかりです。

 

ご両親の経験ではアドバイスできない場面においては、新しい情報に耳を傾けながら、お子さんにとって正しい選択をしっかりと見極めることが必要だと思います。私も眼科医として、少しでもご両親のお役に立てるように、今後も「目」に関する新しい情報や正しい情報をスピーディに発信していきたいと思います。

 

【動画/ブルーライトメガネの新常識!? 眼科医も驚きの「緊急報告」を解説】

 

佐藤 香

アイケアクリニック 院長

アイケアクリニック銀座院 院長

 

 

↓コチラも読まれています 

【医師限定】資産家ドクターになる「不動産投資」講座

 

年収1500万円前後だが…勤務医が「資産10億円」になれるワケ

アイケアクリニック 院長
アイケアクリニック銀座院 院長 

集中力を要する緻密な作業を得意とし、特に最先端の白内障レーザー手術において抜群の治療実績を誇る。そのほか、網膜硝子体や緑内障の手術も担当。
まぶたの手術やボトックス注射など、眼科医としての視点を活かした目周りの美容にも注力。また、校医を務めるなど、地元住民のかかりつけ医として地域医療にも貢献している。
日々のちょっとした悩み相談から高度な治療まで、総合的な目のケアー「トータルアイケア」の提供を目指す。
現在、注目の眼科女医として、テレビやラジオ、新聞、雑誌などさまざまなメディアに取り上げられている。

http://cataract.eye-care-clinic.jp/

著者紹介

連載「目の病気予防」から「目の美容」まで!スゴ腕ドクターが徹底解説

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

登録していただいた方の中から
毎日抽選で1名様に人気書籍をプレゼント!
会員向けセミナーの一覧