国内外の大企業から中堅企業まで600社以上の働き方と人事の改革に従事した人事・戦略コンサルタント、HRストラテジー代表の松本利明氏。その経験を活かして執筆した『「いつでも転職できる」を武器にする 市場価値に左右されない「自分軸」の作り方』(KADOKAWA)より、転職のセオリーを紹介します。

「強み」や「実績」…他の人との違いは誤差の範囲?

質問 売りになる強みや実績がみつかりません

 

 自分の持ち味を活かし、「向いている」ことをすると独自の強みと実績が爆発的に生まれる

 

・「ありがとうの方程式」であなたのキャラをハッキリさせる

 

最初に簡単なエクササイズからはじめましょう。次の3名の転職候補者の中で「この人がいい!」と突き抜けている人はどなたですか?

 

Aさん「ソニーで25年エンジニア経験」

Bさん「パナソニックで26年エンジニア経験」

Cさん「NECで24年エンジニア経験」

 

どなたか突出していましたか? どんぐりの背比べで、違いがわからないのが本音でしょう。では次の本のタイトルの中で、一番印象に残るのはどれですか?

 

A:『やさしい経理入門』

B:『超経理入門』

C:『経理1年目の教科書』

D:『ドラえもんが教える、のび太君でもわかる経理』

 

いかがでしょうか? 中身はともかく一番印象に残ったのは、D:『ドラえもんが教える、のび太君でもわかる経理』ではないでしょうか。A、B、Cはちょっとした違いにしか感じないので薄くしか印象に残りません。

 

そう、あなたが考えている「強み」や「実績」も、他人からみれば他の人との違いは誤差の範囲なのです。違いを書く側は一生懸命に振り返り、自分を掘り下げてひねり出しても、評価する側が下す結果は想定の誤差範囲なのです。

 

(写真はイメージです/PIXTA)
(写真はイメージです/PIXTA)

 

理由は簡単です。仕事が同じであれば誰でも同じような経歴や強みになるからです。なぜなら、仕事が同じだからです。経理の仕事だとしましょう。評価される項目は会社の垣根を超え、業界・業種共通です。同業であれば、なおさら違いがでないので実績で差はつきにくいのが当たり前なのです。

 

「強み」もそうです。そもそも出てくる項目も共通です。新規開拓の営業であれば、元気よく、前向きで、顧客志向が高く、共感力がある。達成志向が強く、粘り強いなど、マニュアルや評価項目にありそうなことが強みとして浮かんでくるでしょう。仕事が同じだと強みも他人との違いが出しにくくなるのです。

 

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「いつでも転職できる」を武器にする 市場価値に左右されない「自分軸」の作り方

「いつでも転職できる」を武器にする 市場価値に左右されない「自分軸」の作り方

松本 利明

KADOKAWA

市場価値に左右されない、「自分の価値」の組み立て方を解説した話題書! 著者は、PwC、マーサー、アクセンチュアといった世界的な外資系コンサルティング会社で5万人以上のリストラを手伝い、その一方で、6500人を超えるリ…

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