本連載は、グループ全体で約246兆円(2020年12月末現在)の資産を運用している世界有数の独立系資産運用会社であるキャピタル・グループが提供するレポートを転載したものです。

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世界的な競争が始まっている

EVが自動車市場の中心になるまでの期間についてはさまざまな見方がある一方、ガソリンエンジンの時代が終わりつつあるというのはおおむね共通認識となっています。

 

化石燃料に対する世論の変化、政策、急速なイノベーションが、EVの投入を強力に促しています。EV販売に対する政府の助成金や、ガソリン車の排気ガス規制の厳格化を主因に、過去5年間でEVの普及は急拡大しました。

 

中国と欧州はEV購入への助成金や、化石燃料による排気ガス規制の厳格化に特に積極的に取り組んでいます。その結果、中国と欧州は世界のEV生産をリードしており、今後10年間はこのトレンドが続くとみられます。

 

 

一方、他の市場が想定よりも早く追い付くとの見方も存在します。

 

現在、EVは政府からの助成金なしでも従来型の自動車よりも安価になる転換点に近づいています。「EVがより手ごろな価格になり、人気が高まっているのは明らかです」と、弊社グループでアジア自動車メーカーを担当する株式アナリストの葛文杰(カツブンケツ)は述べています。「こうした変化の最大の要因は、バッテリーコストの大幅な下落です。」

品質が向上し、値下がりしたバッテリーがEV採用を大きく後押し

現在、一般的なEVが搭載する40-60キロワットのリチウムイオン電池パックは、車両コストの約3分の1を占めています。バッテリーコストが100ドル/kWh(キロワット時)を下回ると、EVは従来型ガソリン車よりも安価になります。ブルームバーグの分析によると、バッテリーの平均価格は過去10年間で917ドル/kWhから約137ドル/kWhまで下落しました。

 

葛は次のように述べています。「既にバッテリー生産で上位にある中国では、一部モデルのバッテリーコストが従来想定よりも数年早く、既に節目となる100ドルに達しています。これは2030年までに60ドルを下回ると予想されています。」

 

これに伴いEVメーカーは、従来よりも低価格、高性能で、航続距離の長いモデルを投入しています。一般的に、EVは1回の充電で200~400マイル(約321~約643キロ)の走行が可能です。より安く、高性能のバッテリー生産で先頭に立つ企業として、中国のCATL、韓国のLG ChemおよびSamsung SDI、米国のテスラなどが挙げられます。

 

 

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当資料に記載されている個別銘柄等への言及は、情報提供を目的として例示したものであり、 特定の有価証券や業種、国等を推奨しようとするものではありません。また、当資料に記載されている運用・調査に関わる人員は、必ずしもキャピタル・インターナショナル株式会社の所属ではありませんが、キャピタル・グループ傘下の関係会社に所属しております。

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