筑波こどものこころクリニック院長/小児科医の鈴木直光氏は著書『新訂版 発達障がいに困っている人びと』のなかで、発達障がいとどのように向き合うべきか語っています。本記事では、起立性調節障がいの症状や、実際の診断の様子を紹介します。

子の不登校「駄々をこねている」と勘違いしていたら…

私のクリニックでは、15分間立たせて脈拍、血圧、心電図を測る起立テストを補助検査で行い、診断を確定します。

 

起立性調節障がいのチェックリストをもとに診断できれば、薬で治すこともできますし、意識的にスポーツをするなどの予防策を講じて悪化を防げます。しかし、起立性調節障がいを診断しない小児科医は多いですし、発達障がいが併発していると、見逃されやすいのです。それとなしに水を向けて検査してもらうのが良いでしょう。

 

自律神経失調症と自閉スペクトラム症が原因になっている場合でも起立性調節障がいが原因の場合でも、不登校を解消するための治療は可能です。

 

2つに共通していえることは、不登校のサインを見逃さないことです。

 

不登校の早期発見のサインとしてはいわゆる「登校しぶり」という状態があります。読んで字のごとく、学校に行くのを必要以上に嫌がる症状です。早いお子さんは保育園や幼稚園の頃から現れ始めます。

 

その時、親御さんの多くは、「自分の子はただわがままで行きたくないと駄々をこねているのだ」と勘違いするのですが、自閉スペクトラム症や起立性調節障がいが潜んでいることもあるのです。

 

経過を注意深く見守り、登校しぶりが続くようであれば、専門医に診てもらうようにしましょう。

 

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本記事は幻冬舎ゴールドライフオンラインの連載の書籍『新訂版 発達障がいに困っている人びと』より一部を抜粋したものです。最新の税制・法令等には対応していない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

新訂版 発達障がいに困っている人びと

新訂版 発達障がいに困っている人びと

鈴木 直光

幻冬舎メディアコンサルティング

発達障がいは治療できる 診断、対処法、正しい治療を受けるために 書版が出版されてから4年、時代の変化を踏まえて最新の研究データを盛り込み、大幅な加筆修正を加え待望の文庫化。 “「発達障がい」は治療ができない…

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