個人投資家は「リスクを取り続ける」ことが大切
――それでは、自分で投資するにせよ、運用を委託するにせよ、個人投資家が利益をあげるために大切なことは何でしょうか?
資産運用で結果を出すためにはいろいろな方法があり、みなさんが自分に合った方法を見つけるしかないのですが、長期投資の王道はやはり「グローバルな投資」をして、世界経済の成長のリターンの源泉から利益を得ることです。リターンの源泉とリスクを広く分散したポートフォリオを通じて投資できるからです。
その上で、「一定のリスクを取り続ける」ことが大切だと考えています。保有している銘柄の株価が少し上がったら売って、下がったらまた買い直すような方法は、「投資」ではありません。デイトレーダーの方は別ですが、頻繁に売買することに日々の生活のエネルギーを注ぎ込むことはナンセンスです。
それよりも、余裕資金の範囲内でポートフォリオをきちんと組み、あとは放っておくくらいの気持ちで構え、多少の暴落は静観してマーケットに居続けることが大切です。
アメリカのハーバード大学やイエール大学などでは寄付金を募って資産運用をしており、返済の必要がないので、何十年といった長期投資が可能です。私たちが運用しているファンドにもハーバード大学やイエール大学の投資手法・スタイルを模範にしたものがありますが、本来の資産運用の姿とはこの考え方が重要だと考えています。
「損切りすべきではないタイミングでの損切り」を回避
――最後に、現在運用しているファンドの目標を教えてください。
まずは、私たちの「人間の判断をできるだけ排除して、システマティックな運用に徹する」という投資哲学を貫くことです。そして、私たちが得意なシステム運用をよりブラッシュアップして、お客様に評価していただけるファンドであり続けることが目標です。
そのためには絶対リターンが求められますが、それを実現する上で、やはり「長期投資にもかかわらず、損切りすべきでないタイミングで損切りをさせられてしまう行動」は絶対に避けなければならないと考えています。
「最適な投資行動」は投資家それぞれですが、「最悪の投資行動」はこの意図せざる損切りにより、本来はexitではなく、entryすべきタイミングで市場から退出してしまうことです。そのためにも、大きなドローダウンを回避できるようなリスク管理とリスク分散が求められます。
マーケットでリスクを取って運用している限りは、2008年のリーマン・ショックのような大暴落は必ず起こります。そこで「いかに耐えられるか」が大事です。弊社はそのため、新しい資産運用モデルの開発や改良に常に取り組んでいます。
また、それに加えて、運用会社としては、お客様との「信頼関係」が大切だと思っています。現在はDX(デジタル・トランスフォーメーション)の時代で対面のコミュニケーションが希薄化しかねない側面もありますが、私たちはテクノロジーの活用に加えて、積極的にお客様と対峙していくことで、これをカバーしていきたいと考えております。運用会社はあくまでサービス産業だと考えています。
運用とサービスという両輪を徹底することで、「人間とマシーンとのハイブリッドの資産運用サービス」を提供してまいります。
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