干された時間=天が与えた自由時間を有効に使う
【50代から枯れる人=干されたままでいる】
私は26歳で起業して成功を夢見て頑張っていましたが、なかなか芽が出ずにくすぶっていました。
そんな折に、家業である機械装置品のメーカーを手伝う流れになってきました。当時の社長である父親が引退後、私が事業継承の候補の一人となったのです。
しかし、いざ戻ってみたものの同族争いから、役職だけ与えられて仕事を与えられず干された形になりました。
会議も私には知らされず、いつの間にか終わっていました。
チームを持たされず、ただ会社に出社するだけの日々でした。
早朝、工場に行き、ラジオ体操をして、工場内の清掃を手伝い、資料を読み込むだけのルーティンに空(むな)しい気持ちでいっぱいでした。
なんの目的も役割もない仕事しかなく、通勤の車の中で竹内まりやの『元気を出して』を聞きながら「オレ、なにやってんだろう…」と一人泣きました。
仕方がないので、当時はアトピーだったので「体質改善」をしようと、休日を利して東洋医学の名医を訪ね、そのご縁で、全国の薬効の高い名湯を回り、かなり健康意識が高まりました。
あとは自分自身の悩みが大きかったので、たくさんの書を読み、色々なセミナーに参加しました。
「中村天風(なかむらてんぷう)」「安岡正篤」「ディールカネーギー」「ナポレオンヒル」「無能唱元(むのうしょうげん)」「禅の教え」「中国古典」「吉田松陰(よしだしょういん)」「西郷隆盛(さいごうたかもり)」「内観道場」「ライフダイナミックス」「フォーラム」…かたっぱしから受講、読書を重ねました。
今思うとすべてが私の血肉化されているものばかりです。
干されたという時間は、今から思えば天が与えた自由時間だったのです。
あの頃はつらく、情けない思いでしたが感謝の気持ちも湧いてきます。
そしてその時に学んだことが、現在の講演研修活動(教育事業)のコンテンツになっているから不思議なものです。
干された時にしかできないことを進んで実践しましょう。
松尾 一也
株式会社ルネッサンス・アイズ
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